2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
24750059
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
越山 友美 九州大学, 理学(系)研究科(研究院), 助教 (30467279)
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Keywords | リポソーム / 光反応 / 金属錯体 / 膜ドメイン / 光誘起電子移動反応 |
Research Abstract |
複数の金属錯体や有機分子等の機能分子の空間配置を制御した化学反応サイトの構築は、人工光エネルギー変換システムなどの多段階触媒反応の分子設計おいて重要である。そこで本研究では、リン脂質が形成する膜ドメイン構造を基盤とした反応場の構築を目指し、まずは金属錯体や有機分子等の複数の機能分子を膜の適切な部位に合理的に配置する手法を確立した。リン脂質やコレステロールの親水部に機能分子を化学修飾した「機能性脂質ユニット」による膜表面への金属錯体や蛍光分子の固定化法、チャネル分子を利用した内水相での金属錯体の直接合成法などを開発した。Ru(terpy)(bpy)錯体を導入した機能性脂質ユニットによる膜表面での酸素発生反応制御では、錯体の膜表面からの固定位置、およびリン脂質の種類による表面電荷の制御により触媒活性の向上に成功した。また、光捕集分子や電子供与体を修飾した機能性脂質ユニットを用い、(1)膜表面の光誘起電子供与体(Ru(tpy)3錯体)から内水相の電子受容体(メチルビオロゲン)への光誘起電子移動反応、(2)膜ドメインへ集積化した光捕集分子(フルオロセイン)から膜内に埋込んだエネルギー受容体(亜鉛ポルフィリン)へのエネルギー移動反応を達成し、膜ドメインへの分子集積によるエネルギー移動効率の改善が見られた。以上の結果により、膜空間は異なる機能分子の空間配置制御、および分子間の反応の連動化が可能な場であることが示された。
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Research Products
(12 results)
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[Journal Article] Guest Responsivity of a Two-Dimensional Coordination Polymer Incorporating a Cholesterol-Based Co-Ligand2013
Author(s)
K. Kajitani, T. Koshiyama, A. Hori, R. Ohtani, A. Mishima, K. Torikai, M. Ebine, T. Oishi, M. Takata, S. Kitagawa, M. Ohba
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Journal Title
Dalton Trans.
Volume: 42
Pages: 15893-15897
DOI
Peer Reviewed
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