2013 Fiscal Year Research-status Report
高感度赤外吸収分光法による窒素酸化物の計測法高度化
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24750152
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Research Institution | National Traffic Safety and Environment Laboratory |
Principal Investigator |
山田 裕之 独立行政法人交通安全環境研究所, その他部局等, 研究員 (60419124)
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Keywords | CRDS / ニトロメタン / 中赤外レーザー / ニトロフェノール |
Research Abstract |
昨年の結果において、中赤外、連続光源を用いるCavity Ring Down Spectroscopy (CRDS)法により、自動車排出ガス中のニトロメタン、ニトロフェノールの分析の初期検討を行った。その結果、6200nmおよび7350nm付近の光源を用いることにより、それぞれの分析が可能なことが確認された。ただし、ニトロメタン、ニトロフェノール双方とも常圧下において、他の物質のブロードニングによる干渉を受けることも確認された。それを避けるために本年度は高真空下で測定することにより、ブロードニングの影響を排除するチャンバを制作した。本チャンバにおいては、光路長は10cmとし、ミラーマウントに設置した3つのスクリューによりそれぞれのミラーの向きを微調整可能な仕様とした。チャンバにはターボ分子ポンプ、ロータリーポンプの差動排気装置により、10-6Pa程度まで減圧可能である。圧力計としてバラトロン、イオンゲージの2つを装着し、低真空時、高真空時で使い分けを行う。サンプルガスの導入は光路上にジェットとして噴射する方式とした。これにより拡散を防止しながら、断熱膨張によるシグナル強度の向上を図っている。また、装置の応答性を向上するために、サンプルガスのリターン機構を備えるとともに、ジェット作成用のオリフィスの厚みを数ミリ程度とした。装置全体の大きさは高さ2m、幅および奥行が1mあまりとし、車両計測を考慮し移動が容易な形状とした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
作成した装置を用いて、車両からのニトロ化合物排出の評価を行う予定であったが、試験を行うシャーシダイナモが故障しその復旧に時間を要した。
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Strategy for Future Research Activity |
H26年度まで研究機関を延長することにより、当初予定していたシャーシダイナモでのニトロ化合物評価試験を行う。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
シャーシダイナモを用いた試験を行なえなかったため。 次年度実施するシャーシダイナモを用いた評価試験を行うとともに、成果発表をする。
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