2014 Fiscal Year Annual Research Report
脳低温療法における神経幹細胞の膜上糖脂質組成変化解析及び機能解明
Project/Area Number |
24750164
|
Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
鈴木 佑典 日本大学, 理工学部, 助教 (20586755)
|
Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
|
Keywords | 糖脂質 / 神経幹細胞 / 体温管理療法 |
Outline of Annual Research Achievements |
1.前年度に引き続き、神経幹細胞株(MEB5細胞)を上皮成長因子(EGF)存在下または枯渇下、および脳低温条件(32℃)または通常の培養条件(37℃)を組み合わせた4条件で培養後、糖タンパク質を抽出・精製し、SDS-PAGEにより発現の差異を解析した。そして、MALDI-TOF/TOF MSによるプロテオーム解析を行った。その結果、再現性が得られた糖タンパク質を確認するとともに、新たに2つの糖タンパク質を推定した。また、15種のレクチンを用いたブロット解析を行い、各条件で発現の異なる糖鎖構造解析を行った。その結果、5種のレクチンブロット結果において、差異のあるバンドが確認された。 2.薄層クロマトグラフィー上で分離された糖脂質を掻きとり、シリカゲルから回収及び精製する方法は、非常に簡便な操作で糖脂質を精製することができるものの、共抽出される固着剤などの夾雑物が原因で、その後の糖脂質の構造解析が難しいという問題点があった。本研究では、薄層板から糖脂質を回収後、1,2-ジクロロエタン抽出を行った結果、夾雑物を除去することが可能であることがわかった。今後、確立した方法を用いて、糖脂質の組成変化について再度確認していく予定である。
|