2013 Fiscal Year Annual Research Report
実用領域のイオン伝導性を示す2価イオン伝導体の開発
Project/Area Number |
24750202
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
田村 真治 大阪大学, 工学(系)研究科(研究院), 講師 (80379122)
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Keywords | 固体電解質 / イオン伝導体 / 2価イオン / マグネシウムイオン / ナシコン型構造 |
Research Abstract |
固体電解質とは、センサや化学電池の電解質材料など様々な電気化学デバイス材料への利用が期待されている、固体中をイオンが伝導する材料である。固体中でのイオン伝導性は伝導イオン種の価数に大きく依存し、高価数のイオンほど周囲に存在する対イオンとの静電的相互作用が強くなるため、固体中の伝導は困難になることから、1価イオンを伝導種とする固体電解質が広く研究されている。しかし、近年、電池材料としての2価イオン伝導体が注目を集めつつあり、実用的な2価イオン伝導体の開発が望まれている。本研究では実用的な2価イオン伝導体の開発を目的とし、三次元網目構造を持つナシコン型構造を有する新規な2価カチオン伝導体の開発およびそれらのイオン伝導性の評価を行った。 平成25年度は、新規なMg2+イオン伝導体の開発を目的とし、ナシコン型リン酸塩HfNb(PO4)3のHf4+イオンサイトをMg2+イオンで部分置換した(MgxHf1-x)4/(4-2x)Nb(PO4)3を合成した。 合成した(MgxHf1-x)4/(4-2x)Nb(PO4)3はナシコン型構造単相試料であり、そのイオン伝導性を評価した結果、Mgの固溶限界組成である(Mg0.1Hf0.9)4/3.8Nb(PO4)3において最大の導電率を示し、400℃以下の温度域において多結晶系で最大のMg2+イオン導電率を示すことが明らかとなった。
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Research Products
(2 results)