2013 Fiscal Year Annual Research Report
メソポーラスダイヤモンド球状粒子のHPLCカラム充填材への応用
Project/Area Number |
24750208
|
Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
近藤 剛史 東京理科大学, 理工学部, 講師 (00385535)
|
Keywords | ダイヤモンド / 多孔質材料 / カラム充填剤 |
Research Abstract |
ナノダイヤモンド(ND)を原料とするメソポーラスダイヤモンド球状粒子(MDSP)に関して、NDの粒子径と作製されるMDSPの細孔特性の関係を調べた。1次粒子径がそれぞれ、24, 35, 52 nmのNDを原料として、数マイクロメートルサイズのMDSPを作製することができた。窒素吸着測定の結果、これらのMDSPのBET比表面積は、それぞれ、201, 152, 85 m2/gであり、平均細孔径は4.6, 5.9, 9.3 nmであった。NDの粒子径が大きくなると、得られるMDSPの比表面積が小さくなったことから、MDSPの比表面積が原料となるNDのそれを反映していると考えられる。次に、製造法の異なる2種のNDに関して、作製したMDSPの非ダイヤモンド不純物成分の評価を行った。爆轟法により製造されたND(粒子径5 nm)と高温高圧法により製造されたND(粒子径50 nm)で比較した場合、X線光電子分光法(XPS)のC 1sスペクトルの波形解析から見積もられた炭素原子のsp2/sp3比は、それぞれ0.06および0.03となった。 平成25年度では、光化学修飾法によるMDSP表面のオクタデシル(C18)基修飾とHPLCカラム充填剤への応用に関して調べた。1-オクタデセン中に水素終端化したMDSPを加えて、紫外光照射することによりオクタデシル基修飾MDSP(C18-MDSP)を得た。元素分析等で修飾量を評価した結果、3.4 μmol/m2となり、比較的密に表面修飾されていることがわかった。C18-MDSPを充填したカラムを用いてHPLCによる有機物の分離試験を行った結果、逆相系において極性の大きい順に溶出が見られたことから、C18-MDSPが逆相カラム充填剤として機能することが確かめられた。
|
Research Products
(14 results)