2014 Fiscal Year Annual Research Report
多孔性無機粒子の縫い込み型導入による高強度機能性ゲルの創製
Project/Area Number |
24750213
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
三友 秀之 北海道大学, 電子科学研究所, 助教 (50564952)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | ハイドロゲル / 金ナノ粒子 / 距離制御 / 表面増強ラマン散乱 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、ソフト&ウェットな材料であるハイドロゲルの機能性材料としての利用を広げることを目的とし、材料としての強度の向上および新たな光学機能の賦与を目指して研究を進めてきた。これまでに、強度の向上に対しては、多孔性無機粒子の縫い込み型導入による高強度化について検討を行い、1um程度 もしくはそれ以下の粒子径の多孔性材料を縫い込み型導入すると変形性をほとんど損なうことなく高強度化できることを明らかにした。また、光学機能の付与については、ポリアクリル酸ゲルの表面に基板上で作成した金ナノ粒子集積薄膜を転写することに成功し、このゲルを異なる濃度の塩化ナトリウム水溶液につけることでゲルの膨潤―収縮を制御すると、金ナノ粒子のプラズモン共鳴による吸収スペクトルがシフトすることを確認した。この結果は金ナノ粒子間距離を動的に変化させることに成功したことを意味する。当該年度においては、このハイドロゲルのサイズ変化による金属ナノ構造体のギャップ間距離の制御を利用した生体分子(タンパク質)の検出デバイスへの応用について検討を行った。 その結果、チトクロームC、ヘモグロビンといったヘム有するタンパク質において、ギャップ間距離を動的に制御する(金属ナノギャップを広げた状態でタンパク質を添加し、狭めた状態でラマン散乱の測定を行う)ことで、ギャップ間距離の制御を行わずに測定した場合と比べ10倍以上強いシグナルを観察することに成功した。本手法は、ラマン散乱による生体分子の検出系への応用のみならず、微細な金属構造体を動的に制御する技術として多岐の分野に応用できると期待される。
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[Journal Article] Amphiphilic Gold Nanoparticles Displaying Flexible Bifurcated Ligands as a Carrier for siRNA Delivery into the Cell Cytosol2014
Author(s)
Kenichi Niikura, Kenya Kobayashi, Chie Takeuchi, Naoki Fujitani, Shuko Takahara, Takafumi Ninomiya, Kyoji Hagiwara, Hideyuki Mitomo, Yoshihiro Ito, Yoshihito Osada, and Kuniharu Ijiro,
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Journal Title
ACS Appl. Mater. Interfaces
Volume: 6
Pages: 22146-22154
DOI
Peer Reviewed
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