2013 Fiscal Year Annual Research Report
全方位高感度検出型ナノピペットプローブの開発と微小開口の内部形状測定に関する研究
Project/Area Number |
24760097
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
伊東 聡 東北大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (00624818)
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Keywords | 計測工学 / ナノメトロロジー / 寸法計測 / シェアフォース / プロービング / スタイラス / ナノピペット / 微小球 |
Research Abstract |
インクジェットプリントなどの印刷技術を応用し、マイクロ光学素子や電子デバイス、ディスプレイなどの微細デバイスを作製するプリンテッドエレクトロニクスの発展は新たな微細加工や製造技術として近年注目を集めている。これらの印刷技術を応用した加工技術では、微小な開口を有するノズルを用いて機能性材料を基板やフィルム上に塗付し、パターニングすることでデバイス作製を行う。そのためノズル開口部分の寸法および形状は加工精度や歩留まり、デバイスの集積度に影響を与える重要なパラメータであり、精密な計測と評価が不可欠である。またノズルに用いられる微小開口の作製方法も年々発展し、近年では直径100マイクロメートル未満の微小開口を作製する加工方法に関する研究も報告されており、マイクロメートルオーダーの微小開口の寸法計測の需要はますます高まっている。 本研究ではガラス製ナノピペットの先端に直径10マイクロメートル未満の精密ガラス球を取り付けたスタイラスを用いた微小球付きナノピペットプローブを作製した。測定対象物表面との接触を高感度で検出するために、測定対象物表面に存在する数10ナノメートルの水膜層との相互作用力の検出が応用された。水膜層との相互作用力は音叉型水晶振動子の圧電効果を用いた力センサによりサブナノニュートンオーダーで検出することが可能であった。開発したプロービングシステムは水膜層との相互作用力を検出することにより、ナノメートルオーダーでスタイラスと表面との間の距離の変位を測定することが可能であり、サブマイクロオーダーでのプロービング精度が確認された。作製された微小球付きナノピペットプローブにより、直径30マイクロメートルの微小開口の内径及び真円度を測定することが可能であることが確認された。
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Research Products
(12 results)