2013 Fiscal Year Annual Research Report
ヘテロ表面ダイスによるしごき加工における高潤滑特性解明と電池ケース加工への適用
Project/Area Number |
24760102
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Research Institution | Toyohashi University of Technology |
Principal Investigator |
安部 洋平 豊橋技術科学大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (60402658)
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Keywords | ヘテロ表面 / しごき加工 / サーメット / 焼付き / ステンレス鋼容器 / 表面粗さ / アルミニウム合金容器 |
Research Abstract |
昨年度の研究結果より,ステンレス鋼容器とアルミニウム合金容器のしごき加工においてヘテロ表面を有するTiCNサーメットダイスによるしごき加工を行って,加工限界が向上するダイス表面形状を明確にした. 本年度は,蛍光粒子を用いて加工後の容器,ダイス表面に残留した潤滑剤の量を測定した.ヘテロ表面を有するTiCNダイスでは加工後の容器,ダイス表面に潤滑剤が多く残留していた.加工中に潤滑剤がヘテロ表面によって界面に多く保持できたために残留が多くなり高潤滑特性が実現できたと考えられる. ステンレス鋼容器の表面粗さを大きくしてヘテロ表面ダイスによるしごき加工限界の向上を試みた.表面粗さの大きな容器の方が限界が向上していた.大きな容器粗さとヘテロ表面によって環境負荷の小さい硫黄系潤滑剤の利用で塩素系潤滑剤の限界に近づけた.実成形に利用するためには,容器の加工プロセス中において容器表面粗さを向上できる加工法の開発が必要である. 電池ケース加工への適用するために連続加工を行なった.平滑なダイスでは100回程度で容器とダイスに大きな焼付きが生じていたが,ヘテロ表面ダイスでは微小な焼付きは生じるものの焼付きの発生と脱離を繰り返しており,大きな焼付きには至らなかった.以上に結果よりヘテロ表面を有するTiCNダイスは電池ケースの加工へ有効であると考えられる.
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Research Products
(7 results)