2012 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
24760124
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Research Institution | Chuo University |
Principal Investigator |
川原田 寛 中央大学, 理工学部, 助教 (40462676)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 形状モデリング / ボリュームメッシュ |
Research Abstract |
本研究は表面形状(点群,表面メッシュ,B-splineやNURBSなどの関数曲面など)から有限要素法が可能なボリュームメッシュ,特にシミュレーションによる解析結果の精度の点で現状の四面体メッシュよりも優位とされる六面体メッシュを,全自動(人手による操作を必要としない)で作成することを目的とし,当該期間における研究項目は以下の2点である.① 3次元等角写像の利用によるボリュームメッシュの高品位化.② 表面形状に適合したボリュームメッシュの位相の生成. 2012年度では上記研究項目の内①に関して,3次元等角写像の近似写像を用いたボリュームメッシュの内部頂点位置決めの試作を行った.ボリュームメッシュの品質評価のスタンダードな評価基準であるスケールドヤコビアンが,従来のポアソン方程式の解である調和関数を用いた内部頂点位置決めに比べ,多くの例題において優位な値を示した.この結果はボリュームメッシュ生成のみならず,流体力学,電磁気学など多くの分野の理論およびシミュレーションに資するものである. 研究項目②に関して,新しい表面分割を持つボリュームメッシュの表面を対象物体の形状に適合する必要があるが,まず任意の表面分割を持つボリュームメッシュ表面を対象形状(角を含む)に適合させるフィッティングアルゴリズムを試作した.このアルゴリズムを完成させた後,より良い表面分割を持つ初期ボリュームメッシュの生成および後処理となるボリューム細分割法の改良を行う.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究項目①については順調だが,研究項目②については若干の遅れがみられる.これは最適な位相を生成する際,その評価に,初期の位相および適合時に使用するフィッティングアルゴリズムも関わってくるため,フィッティングアルゴリズム自体も改良の必要があると判断し研究項目を追加したためである.フィッティングアルゴリズムの改良が済み次第,研究項目②を実施する.
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Strategy for Future Research Activity |
項目①に関しては概ね達成できたが,プログラムのスリム化,高速化,および並列化を行う可能性がある.その際,専門の業者への委託も考慮する.項目②に関しては新たに発生したフィッティングアルゴリズムの改良が済み次第,元々の研究計画であるボリュームメッシュの位相の作成作業を行う.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
追加の機材(パソコン等)のための物品費,研究結果の発表のための旅費とともに,プログラムの改良を業者に委託する際の費用を計上する.また,同分野の研究者(東京大学等)から専門知識,意見を提供していただくための人件費を計上する.
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