2013 Fiscal Year Annual Research Report
PDV法を用いた衝撃波/境界層干渉流れの速度計測システムの開発
Project/Area Number |
24760141
|
Research Institution | The University of Kitakyushu |
Principal Investigator |
小野 大輔 北九州市立大学, 国際環境工学部, 講師 (20549894)
|
Keywords | PDV法 / 流速計測 / 衝撃波/境界層干渉流れ |
Research Abstract |
本年度は,昨年度開発したPDV法を用いた速度計測システムを一定断面積矩形ダクト内における衝撃波/境界層干渉流れの速度計測に適用した.さらにナビエ・ストークス方程式を支配方程式とした数値シミュレーションおよび壁面静圧測定を行い,計測結果の妥当性を検証した.以下にその結果を要約して示す. 壁面静圧の測定結果から衝撃波直前マッハ数が1.45であることが明らかになり,設計マッハ数1.5とほぼ等しいことを確認した.さらに,数値シミュレーションにより得られた壁面静圧分布は,実験結果と良い一致を示し,本数値シミュレーションが流れ場をうまく再現できていることを確認した. トレーサー粒子として凝縮した水蒸気の微粒子,線香の煙(平均粒径1μm以下)を用いて一定断面積矩形ダクト内における衝撃波/境界層干渉流れの速度計測を行った.流れ場への影響を避けるため相対湿度30~40%で実験を行ったが,水蒸気の凝縮粒子では散乱光強度が小さく,速度分布を得ることができなかった.いっぽう,線香の煙では,十分な散乱光強度を得ることができ,垂直衝撃波部分における速度の急激な変化やその下流の再加速領域をうまく捉えることができた.さらに,実験で得られた速度分布は,壁面におけるレーザー光の反射やトレーサー粒子の散布ムラなどの影響によりややばらつきがあるものの,上述の数値シミュレーション結果と概ね良い一致を示し,本計測システムが衝撃波を伴う流れ場の速度計測に有効であることが分かった.
|