2012 Fiscal Year Research-status Report
高次精度パラメトリック時空間モデルによる機械と流体の相互作用解析手法の開発
Project/Area Number |
24760144
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
滝沢 研二 早稲田大学, 高等研究所, 准教授 (60415809)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 移動境界問題 / 流体力学 |
Research Abstract |
本年度は, 本研究の最大の特徴である,パラメトリック時空間モデリングを行った.具体的には,5MW級の風車の解析を行った.ここでは,この回転を2次のNon-Uniform Rational B-Spline (NURBS)を用いてその軌道を表現した.これが,本研究における時空間モデリングとなる.これに加え,そのパラメトリックスペース(時間方向)と実時間の関係式を用意し,実際の時刻変化として計算を行った.なお,今回は,回転速度一定という条件を選定し,それにそった関係式を算出し利用した.その結果,非常に少ない格子のセットを利用するだけで,任意の時刻の任意の格子の位置を算出できることとなり,並列計算時のディスク読み込みが削減され効率よく計算することが出きるようになった.また,実際その効率の改善に留まらず,この誤差のない表現から得られる速度を計算に利用することで計算精度が向上することが確かめられた. 本研究では,これに加え,風車に付属のタワーがあるケースの研究を行った.これは,当初来年度に予定していた研究で,空間のトポロジー変化のあるケースである.本手法の完成により,風車におけるタワー影響を考慮した研究が出来た.風車のブレードはタワーに近づく瞬間に効率よく働くもののタワーに遮られ効率が落ち全体的には効率が落ちることが確認できた. なお,この方法を2枚羽根をもつ,Micro air vehicle(MAV)の揚力,推進力解析にも用いられ,検証された.検証では,計算手法の収束性(Verification)を時間空間で確認し,2枚の羽根の相互作用を,羽根の有無で計算することで妥当性(Validation)を検証した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
当初の予定では,本年度はトポロジー変化のないケースを行う予定であった.しかし,研究が順調に進んだため,トポロジー変化のあるケースを試すことが出来,またその結果も良好であった.トポロジー変化に対応する当初の予定のすべてではないが,ひとつ確実な手法を得ることが出来たので当初の計画以上に進展していると評価する.
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Strategy for Future Research Activity |
流体問題において順調な成果をあげているため,適応範囲を広げるために,熱流体問題への拡張を検討している.この結果,同じシステムを利用した熱流体問題に適応できることを示す. また,昨年度は行わなかったが計画にある別のトポロジー変化への対応法に対して調査し,研究を進める.本年度はこの部分が研究の核となる.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
研究の中で,具体的な計算を行う際,実際の形状に合わせて計算を行う必要があるがこの形状制作や、それに合わせたメッシュの制作に時間がかかるためRAをその制作スピードをあげる工夫をしている.次年度も主にこの費用を使い,それに必要なコンピュータの整備及び, 本年度は国際会議での発表に使用する.
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