2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
24760175
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
飯島 晃良 日本大学, 理工学部, 助教 (50434121)
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Keywords | 自着火 / 燃焼 / 高圧 / 予混合圧縮着火 / HCCI / FT-IR |
Research Abstract |
本研究では,高圧・超希薄予混合気の自着火燃焼メカニズムを解明するために,連続的に急速に可燃混合気を圧縮し,自着火させる装置を用いた実験を行った. <研究内容>(1)燃料と空気の混合割合を変化させた際の自着火燃焼火炎の発現形態観察 (2)吸気される混合気の温度を変化させた際の自着火燃焼火炎の発現形態観察 (3)自着火炎発現と筒内発光挙動との関係 (4) 過給機で混合気を加圧して吸入した際の自着火燃焼と,その際の排ガスの多成分分析による反応生成物の調査 <研究手法>以下の手法で,高圧場における自着火反応特性を詳細に調べた.(1) 高速度カメラを用いた燃焼火炎挙動の高速度撮影 (2) 分光測定装置を用いた燃焼室内ガスの発光強度解析 (3) 分光測定装置を用いた燃焼室内ガスの吸光解析 <得られた主たる結論とその意義> (1) 当量比と吸気温度の変化によって,燃焼室内での自着火燃焼の局所的な発現状況が変化する.それに伴って,燃焼の激しさが変化する事が明らかになった.(2) 筒内で,自着火に伴い青色の火炎が観測されると同時に,火炎発光強度の増大が確認される.つまり,発光分光計測の結果と可視化結果が良く対応することを確認した.(3) 当量比や吸気温度の増加により,より急激な自着火燃焼が発生する.また,条件によっては燃焼室内に強い圧力波が発生し,燃焼室内を高速で往復する異常燃焼現象が生ずることを明確にした. (4) 燃焼の最高温度の変化に応じて,様々な反応生成物が生じるが,そのガス成分を実際に分析することができた.例えば,燃焼温度が低下していくにつれて,CO2がCOに,COがホルムアルデヒド(HCHO)に変化する.このように,燃焼反応により生成物がどのように変化していくのかを明らかにすることができた. 以上の結果は,実用燃焼器での燃焼制御,異常燃焼を抑制する設計をするのに有用な知見になると考える.
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Research Products
(4 results)