2013 Fiscal Year Annual Research Report
絶対節点座標法による数学モデルの構造を活用した膜状構造物の制御系構築と実験検証
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24760180
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
菅原 佳城 秋田大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (10422320)
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Keywords | 柔軟マルチボディダイナミクス / 制御 / 網構造 / 膜構造 / 微分代数方程式 |
Research Abstract |
本申請では絶対節点座標法を用いた制御系設計に関して,膜構造までの制御法の構築および実験検証を目的としており,そのために2次元柔軟梁,3次元柔軟梁,網状構造および膜構造という順序で,提案する制御系設計法を拡張を試みてきた. 平成24年度は2次元柔軟梁の課題であった設計の効率化とその効率化に関するパラメータスタディを行なった.さらに3次元柔軟梁についての適用を行い,おおよその拡張可能性を達成するとともに,問題点の抽出を行うことができた.また2次元および3次元の柔軟梁について実験実証のための装置の構築を行った. 平成25年度はまず初めに前年度の3次元柔軟梁への提案手法の適用において発生した課題への対策の検討を行い,「安定状態にて発生する偏差の除去」と「設計プロセスにおける時間の効率化」を実施し,数値解析によってその有効性を示すことができた.次の段階として網状構造への拡張を行うために,3次元柔軟梁と網状構造の数学的関係(提案する制御系設計法においては微分代数方程式を用いるため)について検討を行った.その検討結果から,提案手法が拡張できる網状構造のクラスを拘束方程式の観点から明確にし,結束点がピン支持と見なせる網状構造については,提案する制御系設計手法がそのまま適用することが可能であることを明らかにした.3次元柔軟梁についても設計法の計算性の改善は実現できているものの,基本的には計算負荷は大きく,網状構造においても計算負荷は大きくなる.そのため,数値解析例においてその有効性を示すことはできていないが,前述のように3次元柔軟梁での方法をそのまま適用できることを示したことは重要であり,最終的な膜構造への拡張可能性へとつながる結果となった.また,前年度に製作した実験装置に関しては,簡易実験の結果,処理速度が不十分であることが分かり,DSPベースの実験装置の構築により処理能力の改善を試みた.
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