2014 Fiscal Year Research-status Report
冗長自由度温存による外力緩衝特性の解析とそれを活用したロボット運動制御法の確立
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24760202
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
関本 昌紘 富山大学, 大学院理工学研究部(工学), 講師 (40454516)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | ロボティクス / マニピュレーション / 人間機械協調システム / 冗長自由度 / ロボットアーム / 運動制御 / 作業座標フィードバック制御 / 倣い動作 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は,食膳運搬ロボットへの外力緩衝機能の組込みにおける制御系の構築,力覚センサ使用と冗長自由度使用の外力緩衝特性の比較,角度の異なる対象面への押付け時の手先姿勢適応達成条件の調査,外力緩衝実験のための7自由度ロボットアームの開発を目的とし,以下の成果を得た.
1 食膳運搬ロボットへの組込み:手先負荷の重心位置が未知である場合,つまり,支点まわりのモーメント荷重が未知である場合に対応する制御系を構築した.ロボット手先部への任意の荷重には適応的重力補償法により手先部の状態を維持し,ロボット本体部への外力作用には本外力緩衝機能により外力に倣いながら手先状態を維持することを実験により確認した(最大位置誤差:2mm,姿勢誤差:0.3deg). 2 外力緩衝特性の比較:外力緩衝動作生成法として,力覚センサをロボットに配置し,接触力に応じてロボットの関節角目標値を修正する手法がある.この手法と冗長自由度使用による手法の外力緩衝特性の比較実験を行った.1~2Nの力を作用した際には接触力に関して両者に顕著な違いはなかったが,4~5Nの強めの力では,冗長自由度による手法の最大接触力および接触力の力積が小さくなる結果を得た. 3 対象面への押付け姿勢適応:作業座標フィードバック制御により,6関節ロボットアームの手先位置を対象面に押付けるように制御した際の対象面への手先の受動的な姿勢適応に着目し,対象面の角度の違いに対する適応達成条件を調査した.15種類の対象姿勢に対し,同一初期姿勢から押付けを行い,11種類にて姿勢適応が達成された. 4 7自由度ロボットアームの開発:外力緩衝特性の検証のため,人の手でロボットを容易に動かせ,各軸トルク制御可能なロボットシステムを構築した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究課題の推進過程で,手先部への自由度集中配置が外力緩衝発現に重要であることが明らかとなった.計画を変更してロボットアームの再設計を行い,今年度に予定していた7自由度ロボットアームによる検証実験を実施できなかったため.
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Strategy for Future Research Activity |
補助事業期間延長が認められたため,実施できなかった7自由度ロボットアームによる検証実験を行う.また,実験結果をまとめ,学会講演および論文投稿を行う.
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Causes of Carryover |
研究課題の推進過程で,手先部への自由度集中配置が外力緩衝発現に重要であることが明らかとなった.計画を変更してロボットアームの再設計を行い,今年度に予定していた7自由度ロボットアームによる検証実験を実施できなかったため.
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
今年度実施できなかった検証実験のための環境構築費用,ロボット保守費用に充てる.また,学会講演会参加および論文投稿のための費用に充てる.
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