2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
24760211
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Research Institution | Chiba Institute of Technology |
Principal Investigator |
青木 岳史 千葉工業大学, 工学部, 准教授 (20397045)
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Keywords | ロボット工学 / レスキュー工学 / 不整地移動体 / クローラ |
Research Abstract |
SCV-Iのクローラベルトは筒状のゴムを内部機構へかぶせる形で装着していたため,着脱に時間を要した.また菱形へ両端部を収縮させる必要があり,高い収縮率が必要であった.そこでSCV-IIでは菱形のクローラベルトを作成し,2分割して内部機構の左右から装着する構造とした.これにより収縮率の最適化が図れるとともに,着脱性を向上させることができた.一次試作では蛇腹タイプのクローラベルトを作成したが,クローラベルトが変形した際の駆動力の伝達性を向上させるためにさらに折紙理論を導入した構造への改良を行った.クローラベルトは収縮するために複数の折線が必要であり,製作するためには複数の折線からなる形状を設計する必要がある.生地を折線で折ると折線に垂直な2点間の距離を短縮する事ができるが,折線自体の長さは変わらない.そこで折線を的確に配置する事により折線に沿って駆動力を効率良く伝達し,かつ十分な伸縮性が確保できる.クローラベルトを2分割すると形状は円錐となり,展開図は扇形となる.そこで高さ方向へ伸縮性がある円錐殻構造に着目し検討を行った.展開図を作成して伸縮量の解析を行い,SCVのクローラベルトに用いた際の最適値を求めた.今回試作したクローラベルトの展開図は外径:480[mm]、内径:195[mm]、角数:12角形、段数:4段となった. 試作したSCV-IIを用いて動作実験を行った.動作実験では駆動プーリにより外皮を回転させ直進動作を行うことができた.また、旋回動作を行うための左右への屈曲機構と,先端を持ち上げる屈曲機構が可動する事を確認できた.しかし旋回動作を行うためにトラクションベルトで円弧を形成した際に左右のクローラベルト分離してしまった.また円錐殻の円錐形を楕円形に変形させているため外皮を回転させた際に円錐角の折れ目が歪み、駆動時の負荷となってしまう事が解った.
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