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2012 Fiscal Year Research-status Report

ロボティクスとベクトル解析を融合させた新たな向精神薬スクリーニング系の構築

Research Project

Project/Area Number 24760214
Research InstitutionWaseda University

Principal Investigator

石井 裕之  早稲田大学, 理工学術院, 講師 (10398927)

Project Period (FY) 2012-04-01 – 2014-03-31
Keywords移動ロボット / 精神疾患モデル動物 / 向精神薬
Research Abstract

申請課題においては,向精神薬投与前と投与後の両方で各個体をさまざまな精神疾患モデル実験系で評価し,その結果を各実験系での結果を1つの次元とするユークリッド空間に投射して,投薬前後での各個体の変化をベクトルとして求める.このベクトルは向精神薬の効果ベクトルと考えることができる.ベクトルは大きさと向きに分解して考えることが可能であるから,向精神薬の効果を,効果の向きと大きさに分解して議論することが可能となる.平成24年度はこの仮説を検証するためのデータ収集に取り組んだ.まず,使用する向精神薬の選定を行い,その結果,三環系抗うつ薬(TCA)の1種であるイミプラミン,ノルアドレナリン作動性・特異的セロトニン作動性抗うつ薬(NaSSA)の1種であるミルタザピンを用いることにした.そして,それぞれの向精神薬の効果の比較を行った.その結果,ロボットによるストレス曝露によって作成される精神疾患モデルラットにおいては,ミルタザピンよりもイミプラミンの方が効果が大きいことが確認された.また,イミプラミンの効果は成熟ラットよりも幼若ラットにおいて顕著であることが確認された.老若によって向精神薬の効果が大きく異なることは大変興味深いと考えている.
上記の取り組みに加えて,より社会的なストレス曝露を目的として,集団の中で特定のラットにストレスを曝露する実験系の構築に取り組んだ.特に,ロボットが集団ラットの中で特定のラットにだけ攻撃を行うことを可能とするための制御系の開発に取り組んだ.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

平成24年度は,研究計画に記載されていた向精神薬の効果検証のためのデータ収集に取り組んだ.データの収集は計画どおり進められ,多くの興味深いデータが得られた.加えて新たな試みとして,集団の中の特定のラットに対してのみストレスを曝露する実験系の構築に着手した.これは当初の計画には含まれていなかったものであるが,本研究を飛躍させる可能性を多分に含んでいると考えている.

Strategy for Future Research Activity

平成25年度は,研究計画に記載されたとおり,平成24年度に得られたデータの解析を進める.まずは,向精神薬投与前と投与後の両条件で計測された行動データを,各条件での計測値を1つの次元とするユークリッド空間に投射して,投薬前後での各個体の変化をベクトルとして求める.そしてこのベクトルを向精神薬の効果ベクトルと考え,ベクトルを大きさと向きに分解し,向精神薬の効果を,効果の向きと大きさに分解して議論する.
これに加えて集団の中でロボットが特定のラットに対してストレスを曝露する実験系についても改良を進める.また集団中でストレスを曝露する実験系を用いて実験を行い,その結果を従来の1対1場面でストレスを曝露する実験系での結果と比較する.集団場面でストレス曝露を受けたラットに向精神薬を投与し,1対1場面でストレス曝露を受けたラットに対するその向精神薬の効果と同様の効果が見られるか否かを検証する.

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

平成25年度は,ロボットおよび制御系の改良に研究費を使用する.また実験のためのラットおよび飼料の調達にも使用する.加えて,成果発表や成果の展開のための出張にも研究費を使用する計画である.

  • Research Products

    (2 results)

All 2013 2012

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results) Presentation (1 results)

  • [Journal Article] A novel method to develop an animal model of depression using a small mobile robot2013

    • Author(s)
      Hiroyuki Ishii, Qing Shi, Shogo Fumino, Shinichiro Konno, Shinichi Kinoshita, Satoshi Okabayashi, Naritoshi Iida, Hiroshi Kimura, Yu Tahara, Shigenobu Shibata, Atsuo Takanishi
    • Journal Title

      Advanced Robotics

      Volume: 27(1) Pages: 61-69

    • Peer Reviewed
  • [Presentation] 小型移動ロボットを用いた精神疾患モデル動物の開発 -モデル動物の予測妥当性の検証-2012

    • Author(s)
      石井裕之、石青、今野紳一朗、木下新一、杉田光、岡林誠士、飯田成敏、木村裕、 田原優、柴田重信、高西淳夫
    • Organizer
      日本ロボット学会第30回記念学術講演会
    • Place of Presentation
      札幌コンベンションセンター
    • Year and Date
      20120917-20120920

URL: 

Published: 2014-07-24  

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