2013 Fiscal Year Annual Research Report
準自律型操作支援による双腕建機作業の効率性・安全性向上に関する基礎的研究
Project/Area Number |
24760215
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
亀崎 允啓 早稲田大学, 理工学術院, 講師 (30468863)
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Keywords | 建設作業機 / 知能化インタフェース / 操作支援 / 状態識別 / 負荷計測 |
Research Abstract |
平成25年度は,準自律操作者支援システムのアウトプットに位置する操作支援モジュールを開発し,双腕実験機にて実証実験を行った. (1)操作者支援システム:多様な操作技能を有する操作者や複雑な作業タスクへの共通性を考慮し,作業のパフォーマンスを低下させうる状況を判別しその回復動作を支援する操作支援モジュールを開発した.本研究では,そのアプリケーションとして,一般的な物体運搬作業において生じうる非効率動作・物体過負荷動作・衝突危険動作を回避する操作支援を提供した.このような危険回避支援においては,作業機の入力である操作レバーのゲイン調整を行うことが最も直感的かつ効果的であると考え,作業機の自律的なゲイン調整により,今が注意すべき状態であることをオペレータに間接的に気付かせ,主体的な操作改善を促す方策をとった. (2)評価実験:各種センサを搭載した双腕実験機を利用して実証実験を行った.作業現場を模擬した実験場において,操作経験の異なるオペレータの協力を得て,双腕協調運搬作業,物体引き剥がし作業を行った.提案手法の有用性検証のため,操作支援なしとの比較を行った.実験の結果,運搬タスクにおいては,識別すべき支援フラグが適切に抽出され,引剥がしタスクでは,処理した時系列情報や各種フラグの単純な組み合わせにより,支援フラグが適切に識別されることが確認された.これらの識別結果に基づいた支援提供の結果,作業遂行時間の短縮,誤操作・誤接触回数の低減,破壊後の手先移動量の削減が見られ,特に,破壊後の手先移動量については大幅な改善が見られた.これらは,操作者によらず,支援効果が確認された.以上より,作業特性の識別に特化した時系列特徴量を利用することで,支援すべき状況を適切なタイミングで識別できることが示唆された.
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