2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
24760230
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
新口 昇 大阪大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (60614039)
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Keywords | 風力発電機 / 磁気ギアード発電機 |
Research Abstract |
今年度は,計画通り,昨年度に提案した2MW級新構造磁気ギアード発電機の有効性を試作機を用いて検証を行った.実際にこの段階で2MW級の試作機で評価することは意味がないので,1kWにダウンサイジングした試作機を設計した.また,ダウンサイジングに伴い,極数およびスロット数を2MWの4分の1となる8極30スロット(両ロータの速度比は8.5)として,申請者らが提案したステータスロットに永久磁石を設置した構造を採用した. 2MW級では風車が19rpmで回転している場合を想定して有限要素解析による設計検証を行ったが,本試作機では風車が300rpmで回転しているときに1kWの出力(トルクは31.8Nm)が得られるように設計を行った.試作機のサイズは,外径が180mmで軸長は30mmで,風車が300rpmで回転しているときの発電効率は,有限要素解析により88.6%となった. 試作機を製作し,両ロータの最大伝達トルクを評価した結果,解析結果より10%程度低く27.8Nmであったが,永久磁石の寸法公差が大きいためにステータのスロットとの間に隙間ができたことが原因であった.最大伝達トルクが解析結果より低かったために発電効率が最大となる回転速度は375rpmであったが,このときに1007Wの出力を発生し,発電効率は87.7%となった. このように,永久磁石の寸法公差が原因で最大出力点が設計値とは異なったが,目標通り,1kW以上の電力を発電可能であることが確認できた.したがって,昨年度に有限要素解析により検証を行った2MW級磁気ギアード発電機の解析結果にも信頼性があり,筆者らが提案する磁気ギアードモータを用いることでダイレクトドライブ方式の従来機に比べて40%程度の小型化が可能であることの妥当性が検証できた.
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