2013 Fiscal Year Research-status Report
ディスク形MHD加速機によるエネルギー印加時のプラズマ挙動の解明
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24760242
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Research Institution | Wakayama National College of Technology |
Principal Investigator |
竹下 慎二 和歌山工業高等専門学校, 電気情報工学科, 助教 (30616800)
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Keywords | MHD / 電磁流体力学 / エネルギー変換 / プラズマ / 数値解析 |
Research Abstract |
ディスク形MHD加速機の非定常r-z 2次元数値解析コードの開発を進めて、適用する計算スキームはTVD-MacCormack法を用いること、MHDチャネル部の解析コードの開発完了後に、MHDチャネル内で電流・磁界を加えない非定常流れでのシミュレーションを行い、このとき、超音速流れにおいてチャネル内断面積を増大、減少、一定の場合に設計したときにシミュレーション結果がその断面積変化及び形状に見合うかどうかプラズマダイナミクスの挙動を確認し、さらに、昨年度課題であった非定常準1次元解析コードを用いた既知の実験結果と比較することにより整合性を取り、評価を行うことを目的とした。 残念ながら、昨年度は予想よりも学内外での業務が増大した上に、他のMHD関連分野及びプラズマ応用の研究に時間が割かれてしまい、十分に取り組むことが出来ず計画通りの結果が得られなかった。また、昨年度に取り組んだ中でもMHDチャネル部の解析結果が、予想される結果、すなわち電磁流体力学的に有り得る結果ではないために原因を調べているところである。 今年度は、改めて非定常r-z2次元数値解析コードの点検を行うことを最重点課題として取り組み、助言をいただける研究者の方々からの協力を仰ぎ、研究を進める予定である。最終的にMHDチャネル部での非定常r-z2次元数値解析コードが開発・評価を完了させて、その後、解析領域にノズル部及び排出ノズル部を加えていくことを目指す。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究計画では、ディスク形MHD加速機の非定常r-z 2次元数値解析コードの開発を進めて、チャネル部、ノズル部、排出ノズル部までの領域まで解析を行うことであった。計算スキームを2次元に拡張したTVD-MacCormack法を適用することを決定し、他の研究機関で開発されているディスク形MHD発電機のr-z 2次元数値解析コードと支配方程式や計算スキーム、出力形式などを比較しながら開発を進めている。昨年度の目標ではMHDチャネル及び排出ノズル部分の開発を終了することだったが、想定を超える学内外の業務が増大したことと関連研究に時間が割かれたことにより、MHDチャネル部分の解析結果が既知の実験結果や既に開発されている非定常準1次元数値解析コードと比較すると、まだ妥当性のある結果が得られていない。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の推進方策としては非定常r-z 2次元解析コードの見直しを進めて、24・25年度と同じくMHDチャネル部分の非定常r-z2次元解析コードの開発を行い、その後に非定常準1次元解析では分からなかった、エネルギー印加時の電流・チャネル入口近くで発生していた圧力上昇の2次元発生分布及びその詳細なメカニズム、それらがプラズマ挙動及び加速性能にどういった影響をもたらすのかを時間変化での結果により明らかにする。また、研究に協力していただける研究者との情報交換を密にして、最低限MHDチャネル部での妥当な解析結果が得られるようにしたい。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
情報交換時のための旅費・謝金を計上しているが未実施であることと論文出版時の費用等を計画していたが、これも今年度実施に至っていないため未使用額が生じた。 研究費の使用計画では、学会や国際会議での成果発表を行うための旅費、論文出版費の計上を見込んでいる。また、打ち合わせに必要な旅費や情報提供に対する謝金についても計上している。また、研究遂行に必要な機器を早期に購入する。
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