2013 Fiscal Year Annual Research Report
高密度集積遅延干渉計による偏波多重光多値位相変調信号の一括復調の実証
Project/Area Number |
24760268
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
千葉 明人 群馬大学, 理工学研究院, 助教 (30435789)
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Keywords | 光干渉計 / 偏波多重 / 光変調 / 復調 |
Research Abstract |
本研究では、複数の遅延干渉計を準備せずに、偏波多重された多値位相変調信号の復調を可能とする手法の検討を進めた。単一偏波位相変調信号の復調に用いる従来の遅延干渉計に対して光回路の規模を同程度に抑え、偏波多重光信号の各々の復調を可能とする。具体的には、偏光ビームスプリッタや波長板による偏光変換を利用して単一の遅延干渉計のなかに2モードの光路を実装し、従来必要とされていた遅延干渉計2系統を1つに集約するものである。入射光の偏光に応じて、光が出力されるポートが異なる特長を有する。 本年度は主に、前年度に構築したテストベッド(遅延干渉計)の実験的解析を進めた。研究機関が保有するピコ秒パルス光源を用いて、遅延時間(光路長差)の定量的評価とともに偏光クロストークを評価した。その結果構築したテストベッドにおける各光出力の偏光の直交性を実測に基づいて実証できた。また遅延を受ける光信号の偏光クロストークを律速する主因となる構成要素の同定を試み、改善の目途を見出した。加えて、光強度クロストークの評価手法の開拓も進めた。導波路型光干渉計の光路長差を高速で制御した場合のクロストークを従来手法に対して高いダイナミックレンジで推定する手法を解析的に導出し、その結果を実測データに適用してクロストークを評価することに成功した。更に導波路型光干渉計の光出力を直接測定できない場合でも、その成分を含む他の光出力から所望の光干渉計の光路長差を推定する手法を理論・実験の両面から示した。
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