2013 Fiscal Year Annual Research Report
磁気Kerr効果利用型光プローブ電流センサ及び巨大磁気Kerr効果材料の開発
Project/Area Number |
24760273
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
曽根原 誠 信州大学, 工学部, 准教授 (30456496)
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Keywords | センシング / 磁性材料 / 光デバイス / 磁界・電流センサ / 形状磁気異方性 |
Research Abstract |
①巨大磁気Kerr効果をもつ磁性膜の開発;本センサ実現の為に巨大磁気Kerr効果をもつ材料開発は重要である。同時にEVなどパワーエレクトロニクス用電流センサとして利用するのであれば、500Aまでの電流(16kA/mの磁界に相当)を流しても磁気飽和せず測定でき、かつ環境温度が200℃でも磁気特性が劣化しない磁性膜の開発を本年度の目標にした。これに対し耐熱性に優れるアルニコに注目し組成を変更するなど研究を進めたが、磁気Kerr効果は目標値0.2°に達せず、かつ大きな誘導磁気異方性を付与できなかった。そこで高温でも磁気異方性に影響しない形状磁気異方性に注目し、その為の短冊状磁性膜の研究を進めた結果、温度と最大電流測定に対する要件を満足した。磁性材料には開発期間内で0.08°と最高の磁気Kerr効果が得られたFe89Si11(at.%)を用い、短冊形状の寸法は長さ10mm、幅10μm、厚さ120とした。 ②S/N比向上の為の新検出方式の基礎実験;実施期間前の本方式センサは、光ファイバ3本がセンサ筐体から異なる方向に延び、センサを振動させると各ファイバの振動周期・位相が異なる為センサ出力が変動し、EV内部では困難と判断された。そこで全反射ミラーを導入し入出力の光路を全て一方向な構造にした。 ③mmサイズセンサモジュールの開発;申請時では、光学ブロックを用いてセンサヘッドを小型化するとしたが、加工が難しく実施期間内では困難と判断し、その拡大モデルのセンサモジュールを開発した。実施期間後もMEMSを利用しセンサを小型にする検討を行なっていく予定である。 ④mmサイズセンサモジュールの実車搭載模擬実験;±16kA/mの磁界まで測定する事に成功し、光ファイバの振動によるS/N比低下を防げた。
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Research Products
(7 results)