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2013 Fiscal Year Research-status Report

片持ち梁形状光導波路を用いた光変調素子の研究

Research Project

Project/Area Number 24760281
Research InstitutionHiroshima University

Principal Investigator

雨宮 嘉照  広島大学, 学内共同利用施設等, その他 (20448260)

Keywords光変調素子 / マイクロ・ナノデバイス
Research Abstract

24年度は、シリコン窒化膜を導波路の材料として導波路の中心部分にいくつかの溝を有するスロット導波路と呼ばれる素子の作製と、その素子のバイオセンサーへの応用についての実績が主であった。25年度は、上記窒化膜スロット導波路の素子改善、物理・生物学的外因による光学特性の測定とバイオセンサー素子としての評価のさらなる発展、および、24年度に実施できていなかった、光導波路が光の進行方向に対してテーパー構造をなすスポットサイズ変換器と呼ばれる形状のシリコンを材料とした作製を計画していた。
実際には、Silicon on Insulator (SOI)基板を用いて、シリコンを材料とした梁形状を有する導波路の作製、および、計画とは異なるが変調素子としての評価が主なものとなった。素子の構造としては、計画していたスポットサイズ変換器とスロット導波路、さらには分岐を付加した構造の素子の作製も行った。スロット導波路の構造としては、24年度は窒化膜を用いて縦型の構造の素子の研究を行ったが、25年度は光変調素子としての評価も視野にいれていたので、シリコンを用いて電極形成が簡単に形成できる横方向型の構造を採用した。
上記の導波路の有効屈折率を求めるシミュレーションや計算から、十分な動作を行うために必要な導波路形状を見積もり、スロット導波路形状では1V以下の低電圧で動作する素子が可能なことを確認した。実際に、素子の作製を行い作製プロセスの大まかな確立および光信号の変調に成功した。但し、理想的な構造の作製(スロット幅がより狭い素子の作製)には、さらなる作製プロセスの改善が必要なことが分かり、1V以下の低電圧の実現には至っていない。具体的には素子の構造として、実験とシミュレーションによりスロット幅としては50nm以下が必要なことが分かった。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

25年度までに予定していた構造であるスポットサイズ変換器およびシリコン導波路を用いたスロット導波路の作製には成功しており、全体的には順調と考えられる。
進捗が遅れている部分として、物理・生物学的外因による作製素子の光学特性の評価の部分があるが、進捗が進んでいる部分もあり、26年度に予定していた光変調の確認や、新たに分岐構造の導波路の作製が出来ている。26年度には、これまでに作製した素子の改善や測定が主となり、25年度までにバイオセンサー用の素子としてはシリコン窒化膜を用いた導波路、変調素子としてはシリコンを用いた導波路で、どの点を改善すればよいのかの指針が得られており、測定については、不足の測定装置を所有予定の装置で補う見通しなので、全体的には計画の進捗状況は標準的であると考えられる。

Strategy for Future Research Activity

26年度は、25年度までに作製できている素子の改善および作製素子の測定を主とする予定である。バイオセンサ用のシリコン窒化膜スロット導波路については、減圧化学的気相堆積(LPCVD)の堆積時間により素子構造の調整が出来るので、より高感度のセンサに必要なスロット幅の調整を堆積時間により行い、素子の改善を行う。変調素子用のシリコン導波路については、昨年度以上の微細な構造の作製が必要不可欠で、そのために今までは可変成形型の電子線描画装置を用いていたが、ポイントビーム型の装置に変更して素子作製を行う予定である。これにより今まで達成できていなかった加工精度で、素子の作製ができる可能性があり、本研究の進捗が早まり高性能な素子の実現に期待が持てる。測定についてはある程度の測定装置は保有しており、不足の測定装置については所有予定であるので、測定と作製とでフィードバックを行うことにより、両方の相乗効果を期待して研究を進めていく予定である。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

次年度使用額(B-A)約2,550,000円のうち1,500,000-2,000,000円程度については、前年度の申請で計上していた設備費用で購入予定であった光学測定用装置の未購入分であり、実験の進捗状況に応じた実験計画の変更、および、装置の十分かつ慎重な選定作業のためである。
その他の金額については、より経済的に実験装置を使用することにより、消耗品類の支出が予定よりかなり少なくすんでいたためだが、26年度でそれらがまとめて必要になる事態が予想され、26年度に使用予定である。
1,500,000-2,000,000円程度は、26年度の研究計画遂行に必要な光学測定用装置の購入に充てる。該当の測定装置は、作製素子の評価及び光学特性の解明には必要不可欠であり、装置の性能が研究の進捗に影響を与えるので、出来るだけ性能のよいものを購入予定である。
学会発表や関連研究者間での打ち合わせ等の旅費に350,000円程度、研究補助してくれる学生への謝金として100,000円程度、印刷費などの諸経費に50,000円程度を使用する予定である。
その他の残りの金額を、デバイス作製・試作・評価のために必要な消耗品に充てる予定である。

  • Research Products

    (3 results)

All 2014 2013

All Presentation (3 results)

  • [Presentation] 梁構造付加リング共振器型光学素子の検討2014

    • Author(s)
      雨宮嘉照,サナアムリタクマル,原田 祥典,岡田 一也,本澤 圭太,福山 正隆,横山 新
    • Organizer
      第61回応用物理学会春季学術講演会
    • Place of Presentation
      神奈川県相模原市青山学院大学
    • Year and Date
      20140317-20140320
  • [Presentation] Multi-slot stack-type ring resonator for high sensitivity biosensor and low voltage optical modulator2013

    • Author(s)
      Yoshiteru Amemiya, Tomoya Taniguchi, Takeshi Ikeda, Masataka Fukuyama, Akio Kuroda, and Shin Yokoyama
    • Organizer
      10th International Conference on Group IV Photonics
    • Place of Presentation
      Grand Hilton Seoul, Seoul, Korea (South)
    • Year and Date
      20130916-20130920
  • [Presentation] 梁構造付加シリコン光変調素子の検討2013

    • Author(s)
      雨宮嘉照,サナアムリタクマル,原田 祥典,岡田 一也,本澤 圭太,福山 正隆,横山 新
    • Organizer
      第74回応用物理学会秋季学術講演会
    • Place of Presentation
      京都府京田辺市同志社大学
    • Year and Date
      20130828-20130830

URL: 

Published: 2015-05-28  

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