2012 Fiscal Year Research-status Report
ミリ波帯超高速無線通信に向けた高効率アンテナ一体型チップに関する研究
Project/Area Number |
24760291
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
平野 拓一 東京工業大学, 理工学研究科, 助教 (60345361)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | CMOS / オンチップ / シリコン / 導電率 / シミュレーション |
Research Abstract |
本研究課題では、ミリ波帯超高速無線通信に向けた高効率アンテナ一体型チップに関する研究を行うのが目的である。放射効率低下の問題点を追及して原因を調べ、改善して高効率なオンチップアンテナの実現を目指している。 本年度は以下の検討を行った。測定結果および、電磁界シミュレーション結果の比較より、シリコン基板上オンチップダイポールアンテナの下には薄い導電層があることが予想されていた。シリコンCMOS基板の表層部の高導電率薄層の存在を確認するために、2つのダイポールアンテナを近接配置して透過係数(S21)を測定した。これまでに行ってきた1つのオンチップダイポールアンテナやコプレーナ線路などの検討で予測された結果が確認できた。また、チップを切断してシリコン基板の深さ方向の導電率変化を測定した。測定したチップの導電率をシミュレーションに取り込んで解析を行った反射係数(S11)の周波数特性は、測定値と非常によく一致することが確認できた。また、併せてループアンテナ、スパイラルインダクタなどの素子のS11の測定を行い、同様に測定とシミュレーションはよく一致することを確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
測定とシミュレーションで良好な一致が確認できた。当初の研究計画に記載した内容は達成している。
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Strategy for Future Research Activity |
平成25年度も引き続き研究計画に沿って研究を遂行する。イオンビーム照射による導電率の低減、またはチップ試作時の特殊レイヤ導入によりシリコンの導電率を下げ、オンチップアンテナの放射効率を高めるための研究を行う。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
該当なし
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