2013 Fiscal Year Research-status Report
凸解析・情報幾何に基づくスパース信号処理とその応用
Project/Area Number |
24760292
|
Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
湯川 正裕 慶應義塾大学, 理工学部, 講師 (60462743)
|
Keywords | スパース最適化 / Lp準ノルム / OMP法 |
Research Abstract |
本年度は,劣決定系における最もスパースな最小二乗解を考え,(ある条件の下で)この解と原点を連続につなぐ臨界点パスが必ず存在することを証明した.初めに,優決定系の(一意的に定まる)最小二乗解に対して,(ある条件の下で)この解と原点を連続につなぐ臨界点パスの存在を証明した.次に,劣決定系の場合,各最小二乗解に対して,そのサポートに対応した観測行列の部分行列の列ベクトル集合が一次独立であれば,連続パスが存在することを示した.最後に,劣決定系における最もスパースな最小二乗解が,対応する部分行列の一次独立性に関する条件を満足することを示し,劣決定系における連続パスの存在を証明した.本成果は,情報理論の学術誌IEEE Transactions on Information Theory に掲載されている.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度までの研究により,Lp正則化二乗誤差関数で決まる空間の構造が明らかになるとともに,Lp問題の解軌道の持つ性質も解明された.したがって,研究の目的で述べた第一ステップ,第二ステップは順調にクリアすることができた.
|
Strategy for Future Research Activity |
今後は,これまでに得られた成果を利用して,劣決定系における最もスパースな最小二乗解を求める数値アルゴリズムを構築する.また,画像処理を初めとする実問題へ応用し,有効性を検証していく予定である.
|
Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
購入予定だったノート型パソコンが購入不要となり(他の研究で用いているものを使用できる状況になったため),また,国内の研究会発表のための旅費の支出も不要となったため. この繰り越し分は,数値シミュレーションを高速に行なうための計算機の購入と研究成果発表のための旅費として使用することを念頭に入れて,研究を進めている.この計画変更により,当初の計画以上の研究成果が得られると期待できる.具体的な使用計画を下欄に示す. H26年度の研究費使用計画を記す. 【1.設備備品費】シミュレーション用計算機(Mac Pro)400,000円, ノート型パソコン(Panasonic)250,000円, 【2.消耗品】プリンタトナー 40,000円, 書籍 120,000円, 【3.国内旅費】信号処理シンポジウム(11月京都)申請者分+学生4名分:420,000円, 【4.国外旅費】国際会議 ICASSP(5月イタリア)申請者分 350,000円, 国際会議 IWAENC(9月フランス)申請者分 350,000円, 【5.その他】ICASSP登録料:150,000円, 【合計】2,080,000円
|