2014 Fiscal Year Annual Research Report
MIMO技術を用いた大容量無線メッシュネットワーク
Project/Area Number |
24760296
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
岡田 啓 名古屋大学, エコトピア科学研究所, 准教授 (50324463)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 無線メッシュネットワーク / MIMO / スマートグリッド / スマートコミュニティ / 無線LAN |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究ではMIMO技術を用いた大容量無線メッシュネットワークの実現に向け以下の二つのサブテーマに取り組んでいる. 「MIMOメッシュネットワークのための送信レート制御」に関し,平成26年度は,MIMOメッシュネットワークの状態監視技術について検討した.MIMO技術は送信機と受信機の双方で複数のアンテナを利用することにより,伝送効率の向上を図っている.しかし,アンテナ数が増えることで,各リンクが持つ特徴量が増大する.さらに,空間多重を行うことで通信路の影響を受けやすくなり,リンクの性能が変化しやすくなる.このような理由から,ネットワークの安定した運用を行うためには,ネットワークの状態監視を行うことで安定した送信レートを用いることが必要であると考えられる.そこで,テストベッドを用いてこの状態監視法の検討を行った.各ノードからスループット,RSSIなどのリンク情報を収集し,SOM (Self-Organizing Map)を用いることで相関のあるリンクを見つけることができ,状態監視に利用できる見込みが得られた. また,「マルチユーザMIMOを用いた無線メッシュネットワーク」に関し,平成26年度は,昨年度まで取り扱ってきた送信マルチユーザMIMOに加え,受信マルチユーザMIMOを導入したときの面的伝送効率について評価した.送信マルチユーザMIMOでは1つの送信ノードから複数の受信ノードへパケットを送信することができる.これに加え,受信マルチユーザMIMOでは複数の送信ノードからのパケットを受信ノードにおいて,ある条件を満たせば正しく受信できる.これにより,より密にパケットを送受信することができる.条件を満たすようなノードの送受信パターンを考えて面的伝送効率を評価し,送信マルチユーザMIMOのみの場合と比べ,2倍程度の効率が得られることを確認した.
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