2012 Fiscal Year Research-status Report
移動時を考慮した高速・高信頼性の光無線通信方式の実現
Project/Area Number |
24760301
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
松元 隆博 山口大学, 大学評価室, 准教授 (10304495)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 光無線通信 / 光軸ずれ / スペクトル拡散 / 光ZCZ符号 / ZCZ-CDMA方式 / マッチトフィルタ / FPGA / LED |
Research Abstract |
本研究では,受信機が移動していないときはもちろんのこと,移動しているときであっても,高速かつ,信頼性のある光無線通信方式の実現を目指す.具体的には,送信機には複数の送信素子(LED)を,受信機にも複数の受信素子(APD素子)を使用し,受信した信号の合成や2次元,または3次元に拡張した擬似雑音系列の適用等によって,受信機の移動時に,ある一つの受信素子で信号が受信出来なかった場合でも周りの受信素子の信号を利用して,誤り率を低く抑える光無線通信方式を実現する.その際,送受信間で光軸ずれの問題が起こるが,それに対しては隣り合う送信素子からの干渉を抑圧できる擬似雑音系列を適用することで解決する. 平成24年度は、上記研究の準備として、まず従来の1次元のZCZ符号による光並列伝送方式の仕様の検討とその送受信機の試作を行った。具体的にはZCZ符号をディジタル値で発生させる符号発生器とその符号によって拡散変調を行う変調処理部、その変調信号を光信号に変換させるLED、空間上に伝送された光信号を受信するためのAPD素子、そのアナログ出力信号をディジタル値に変換するAD変換器、そのディジタル値を復調するためのマッチトフィルタを用いた復調処理部などによる送受信機の構成について検討を行った。ここでは比較的部品を調達しやすい波長850nmの近赤外線の光を用いた送受信機を設計することにし、変調処理部、復調処理部はFPGAを用いることにした。また、信号機を想定して、9個のLEDを3×3の格子状に配置した送信機と、9個のAPD素子を同様に3×3の格子状に配置した受信機を設計することにした。つぎに、それらの機器を組み合わせて、実際に送受信機の設計とその試作を行った。また、動作試験により、SN比が高い状況で送受信が正確に行えることを確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成24年度までの研究によって、信号機などの複数のLEDで構成されるデバイスを想定した送信機とそれからの信号を受信し、処理する送受信機の試作まで終わり、新しい光無線通信方式の評価を行う準備が整った。予定では実際にその送受信機をPICマイコンで動作する車に乗せて走らせ、各受信素子で受信される信号の振る舞いを解析する予定であったが、送受信機の設計と試作に予定よりも時間を要したために、実施することができなかったが、概ね予定通りに研究は進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
平成24年度までの研究で、並列伝送が行える送受信機の試作まで終了したので、平成25年度は車での移動を考慮した実験系の検討とその試作を行い、実験によって、移動時の通信路の特性解析を行う。また、その結果を考慮した新しい通信方式の検討を行い、その通信方式をFPGAを用いて試作する予定である。また、その実験系の検討及び試作を技術専門職員1名と大学院生1名、学部生1名を含めた4名によって実施する予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成24年度は、今後、LED素子の指向性やAPD素子の受光面積による並列伝送システムのBER特性への影響を評価するために、送信機と受信機を複数セット試作したことと、送受信機内部での雑音をなるべく少なくするためにプリント基板によって試作を行ったことによって、予定の実験系の試作まで実施することができなかった。 平成25年度は、平成24年度にやり残した車の移動を考慮した実験系の試作を行う。その試作のためにモータやレールなどの部品を購入する。また、それまでに得られた成果、課題を整理し、その内容を研究会と国際会議で発表し、また論文投稿を目指す。
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Research Products
(22 results)