2013 Fiscal Year Research-status Report
パルス圧縮技術を用いた高精細な医用超音波画像のリアルタイム画像化法の開発
Project/Area Number |
24760318
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
田邉 将之 熊本大学, 自然科学研究科, 助教 (00613374)
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Keywords | 医用超音波画像 |
Research Abstract |
本研究では、高精細な生体内部の画像化を目指す。当初は乳房組織を想定していたが、他の部位においても適用可能なシステムを検討する。具体的には、パルス圧縮技術、生体高調波画像化法、そして分離統合法を効果的に組み合わせたリアルタイム画像化手法を提案し、高調波成分を利用した新たな定量評価方法の検討を行う。 分離統合法で複数のチャープ信号を送信しながらリアルタイムでBモード画像を生成する際、フレームレートの低下を回避することが非常に重要となる。従来のパルスによる乳腺組織の画像化にはリニアアレイ振動子が用いられる。リニアアレイ振動子を用いて符号長の長い信号をもちいる場合、対象部位までの距離に応じて時間シフト処理を行った後に圧縮処理をするため、信号長が長いと信号の一部分のみが時間シフトされ、圧縮時にエラーが発生し距離分解能が低下することが知られている。この点においても、一回あたりの信号長が短い方が有利であるる。分離統合法によるリアルタイムでBモード画像化を行う際にも、パルスによる画像化法と同様にリニアアレイ振動子の使用を想定する。 現時点で、フェイズドアレイ振動子を用いてチャープ信号を照射する際のエラーを低減することが可能な分離統合法の有用性はある程度確認することができた。また、単板振動子を用いてチャープ信号を照射し、対象物体を伝搬しながら発生した高調波の位相成分を解析したところ、基本波と比べてゆらぎがあることがわかった。この現象の物理的解釈を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
フェイズドアレイ振動子を用いてチャープ信号を照射する際のエラーを低減することが可能な分離統合法の有用性はある程度確認することができた。また、単板振動子を用いてチャープ信号を照射し、対象物体を伝搬しながら発生した高調波の位相成分を高精度オシロスコープを用いて解析したところ、基本波と比べて微小なずれがあり、ずれ量は伝搬距離や媒質により変化することがわかった。この現象の物理的解釈を進めている。 単板振動子を走査しながら基本波および高調波のBモード画像化を試みているが、現在システムを作成中である。そのため、当初予定したスペックルパターンの輝度値の確率密度分布の検証を行うまでに至っていない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成26年度は、非線形伝搬によって生じた高調波の位相成分の定量解析を進める。また、そこで生じる基本波画像および高精細画像からスペックルパターンの輝度値の確率密度分布を検証する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
購入予定であった自動二軸ステージは、別の予算により入手することができたので、購入を見送った。 リアルタイム画像化の実現可能性を検証するために、フェイズドアレイ振動子を用いて実験を行うための機材を借りる予定である。そして、これまでに得られた成果の発表を行う。
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