2013 Fiscal Year Annual Research Report
磁気表面プラズモン効果の起源解明とナノ分解能高速プラズモニック磁気センサへの応用
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24760324
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
芦澤 好人 日本大学, 理工学部, 助教 (10453911)
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Keywords | 表面プラズモン / センシングデバイス |
Research Abstract |
本研究では、強磁性体の強磁性共鳴(Ferromagnetic resonance: FMR)周波数よりも高い周波数で応答可能で、かつ、微小領域情報を検出可能な磁気センサの開発に向け、表面プラズモンを用いた新規原理に基づく磁気センシング技術を開発することを目的とし、表面プラズモンの磁気応答現象を発展させ、磁気応答現象の起源解明、表面プラズモンの磁気応答特性向上、及び表面プラズモン導波路を用いた高効率光信号伝送技術の確立を目指した。 特に、表面プラズモンの磁気応答特性の向上に向け、技術的なアプローチ及び材料物性的アプローチを検討した。技術的なアプローチとして、微弱な外部磁界に敏感に応答するための薄膜構成として、表面プラズモンを励起するのに必要な貴金属層の膜厚の最適化を行った。これにより、反射率差の向上を確認した。一方で、従来の貴金属/磁性金属の多層構成では貴金属層の膜厚だけでなく、磁性金属層の膜厚及び全膜厚が表面プラズモン励起の条件に寄与するため、最適化が複雑化する。そこで、膜厚調整の容易な単層において表面プラズモンを励起し、かつ、磁気応答特性を示す材料系の検討を行った。貴金属と磁性金属がマトリックス状態で混在する材料系Ag75Co25、Cu75Co25単層薄膜において、膜厚による表面プラズモン励起条件の制御を確認し、磁気応答を確認した。特にAg75Co25薄膜においては、膜厚調整による急峻な反射率変化が得られていることにより、従来の多層薄膜以上の磁気応答特性を得た。さらにこれら試料の可視光の波長領域 (405 - 780 nm) における誘電分散特性を活用した表面プラズモンの磁気応答特性の検討を行い、磁気応答特性における入社波長依存性を確認した。
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Research Products
(8 results)