2014 Fiscal Year Annual Research Report
コンクリートの乾燥収縮ひずみの早期推定試験方法に関する研究
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24760348
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
藤井 隆史 岡山大学, 環境生命科学研究科, 准教授 (10537236)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | コンクリート / 乾燥収縮ひずみ / 早期推定方法 / レディーミクストコンクリート / 小径コア供試体 / 拡散理論 / 温度応力解析ソフト |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は,7つのレディーミクストコンクリート工場で実際に製造出荷されているコンクリートを対象に実験を実施した。配合は,主に土木工事に用いられることの多い「普通21-8-20BB」と呼ばれる高炉セメントB種を用いたコンクリートと,主に住宅などの建築工事に用いられることの多い「普通27-18-20N」と呼ばれる普通ポルトランドセメントを用いたコンクリートの2種類の配合を基本として,実験を行った。実験では,一般的に行われている100×100×400mmの角柱供試体で得られる乾燥期間182日での乾燥収縮ひずみと,φ50×100mmのコア供試体から得られる乾燥期間42日の乾燥収縮ひずみとを比較した。その結果,「普通21-8-20BB」のコンクリートでは,φ50×100mmの円柱供試体で測定された乾燥期間6週における乾燥収縮ひずみに対する100×100×400mmの角柱供試体で26週に測定された乾燥収縮ひずみの比が0.82から1.23の範囲にあった。また,「普通27-18-20N」のコンクリートでは,0.93から1.09の範囲であった。工学的に妥当な範囲で予測が行われていると考えられる. また,コンクリートの乾燥収縮ひずみは,コンクリート中の水分逸散によって引き起こされるものである。コンクリート中の水分の移動を拡散方程式に基づき計算することで,コンクリートの乾燥収縮ひずみをシミュレーションすることができる。そこで,温度応力解析に用いられている市販のFEMソフトを用い,試験方法の精度の検証を行った。その結果,拡散方程式に基づいたFEM解析の結果においても,乾燥期間42日におけるφ50×100mmのコア供試体の値と乾燥期間が180日における100×100×400mmの角柱供試体の値は,よく一致していることが分かった。
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