2013 Fiscal Year Annual Research Report
打音検査しながら内部の健全性評価が可能な打音検査応答トモグラフィの開発
Project/Area Number |
24760355
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Research Institution | Tobishima Research Institute of Technology |
Principal Investigator |
桃木 昌平 飛島建設株式会社技術研究所, -, 副主任研究員 (80463579)
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Keywords | 打音検査 / 弾性波トモグラフィ / インフラ構造物 / 健全性評価 |
Research Abstract |
近年,インフラ構造物の老朽化,それに起因する第三者被害の発生に直面し,インフラ構造物の点検を一層強化する動きが見られる.一方,点検の基本となる目視および打音検査で評価可能なのは表面からごく表層に限られるため,インフラ構造物内部の評価には,別途さまざまな非破壊評価技術の適用が必要とされているが,費用や労力の制限により限られたインフラ構造物への適用に留まっている. 筆者らはこれまでにインフラ構造物の健全性を,内部を含め広域的に評価できる弾性波トモグラフィの実用化研究に取り組んできた1).最近の研究成果では,構造物の片面のみのセンサ配置でも内部の健全性を評価できる一面配置型の弾性波トモグラフィ2)を確立し,あらゆるインフラ構造物への適用を可能とした.しかしながら,この一面配置型の弾性波トモグラフィによる評価は対象領域における走査線間の情報量が大きく影響し,詳細に点検しようとすればするほど,情報量を増やすために発信点を多数設定しなければならず,発信点情報を取得するためのセンサの設置数も必然的に増加する.そのため,多大な労力や時間を要することとなり,詳細点検のための適用は局所的に留まるという課題を残していた.この課題に対し,本研究では,打音検査時の打撃を発信信号とし,発信点情報は受信データから推定することで,多数の打撃信号を最小限のセンサ設置数で取得できると同時に,打音検査をしつつ内部の健全性も一面配置型の弾性波トモグラフィにより包括的に点検できる計測技術を開発した.
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