2014 Fiscal Year Annual Research Report
津波被害予測のための詳細モデルによる超大規模流体‐構造連成解析手法の構築
Project/Area Number |
24760358
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
田中 聖三 東京大学, 地震研究所, 特任助教 (10439557)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 流体ー構造連成 / 大規模並列計算 / 破壊現象 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は昨年度に引き続き,構造解析手法および自由表面を考慮した流体解析手法の構築を行った.昨年度は,大規模な地震動問題を高速に解くことに特化した地盤-構造連成解析手法(GAMERA)による構造解析の開発を進めた.本年度は,これらの大規模全体系の結果を基に,詳細設計に耐えうる解像度の解析を行った.具体的には,大規模全体系の解析結果の一部から,詳細設計を行う部分の変位を取り出し(補間し),詳細設計を行う部分をモデル化し,外力として全体系の結果から生成された境界条件を課す.これにより,詳細設計により部材寸法や形状に変更があった場合でも,計算コストのかかる全体系の解析を再度計算する必要がない.また,今年度開発したシステムは,当プロジェクト初年度に開発した,流体-構造連成解析手法との親和性が高く,有効度が高い.これにより,PDS有限要素法による構造物の破壊解析も,部材レベルで行うことができ,より詳細な構造物設計に有効である.
当初の計画では,実地形の大規模モデルを作成し,大規模シミュレーションを行う予定であったが,実作業での有用性を考え,本年は構造物の2段階解析手法の構築を行った.これにより,当研究では, 構造物の多段階解析(広域から詳細へのズーミング)手法のが開発され,外力として津波波力も考慮可能であり,また,詳細な亀裂進展も考慮することのできる効率的なシステムが構築されたこととなる.また,1億自由度を越える大規模問題にも取組み,それ以上の自由度へも適応可能であることが分かった.
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Research Products
(4 results)