2013 Fiscal Year Research-status Report
応答低減効果の向上を目指した空間構造物の制振装置の設計手法および改修手法の提案
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24760447
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Research Institution | Meiji University |
Principal Investigator |
熊谷 知彦 明治大学, 理工学部, 講師 (70376945)
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Keywords | 空間構造物 / 地震応答 / 制振装置 / 応答低減効果 / 耐震改修手法 / エネルギー吸収性能 / 時刻歴応答解析 / 振動台実験 |
Research Abstract |
平成25年度の実施計画は,1) 制振装置のパラメータ設定方法および設置位置決定方法の改良,2) 大地震時における制振装置の挙動の分析および低減効果の検証,3) 多方向入力に対する応答低減効果の検証であった。 1)については,平成24年度までの成果によって一つの制御対象モードに付き4つのTMDを分散して,制御したいモードの腹(最も揺れる箇所)に設置することで,大きな応答低減効果が得られることがわかった。そのため,屋根型円筒ラチスシェルを対象とした平成25年度においては設置位置決定方法の改良については検討対象から外すこととした。しかしながら,構造形式,形状等が変わった際には同様の知見が得られるとは限らないため,設置位置の決定法については今後も検討を続ける予定である。 2),3)については,大地震時の挙動および多方向入力に対する低減効果について調べる前に,地震動の周期特性,位相特性が低減効果に与える影響を調べる必要性が出てきたため,種々の地震動を受ける場合の地震応答低減効果について検討を行うことに変更した。平成25年度においては,地震動の選定および作成を行った上で検討を進めたが,平成26年度にも引き続き検討を続ける予定である。 以上のように,平成25年度は種々の地震動を受ける場合の地震応答低減効果について検討を行ったため,当初平成25年度に行う予定であった検討内容については,平成26年度に行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
申請書において平成25年度に行うことを計画していた内容から変更はあったものの,おおむね順調に研究を進展させることができているため。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度以降については,以下のように推進することを考えている。 1) 多数の入力地震波に対する応答低減効果の分析:平成25年度においては入力地震波の選定および作成に多くの時間を要し,種々の地震動に対する応答低減効果についての分析を完了することが出来なかったため,引き続き分析を進める。 2) 制振装置の設置位置決定方法の改良:対象とした屋根型円筒ラチスシェルについては平成24年度の研究成果により,応答低減効果の大きな配置方法が明らかとなったが,構造形式,形状等が異なる場合については引き続き検討する必要がある。 3) 多方向入力に対する応答低減効果の検証:平成25年度に分析する予定であったが,地震動の周期特性,位相特性が低減効果に与える影響を調べる必要性が出てきたため,今年度において検討することとする。なお,平成21~23年度の若手研究(B)において行った多方向入力による空間構造物の応答性状についての分析結果をもとに,水平2方向,水平鉛直2方向,3方向入力等に対する制振装置を付加した場合の応答低減効果への影響を数値解析により分析する。ここでは,多くのモードが連成することによる応答低減効果への影響を中心に分析する。 4) 大地震時における制振装置の挙動の分析および低減効果の検証:前述の若手研究(B)において大地震時を対象とした空間構造物の崩壊挙動の分析および予測を行った。そこでの研究の蓄積をもとに,制振装置を設置した場合の空間構造物の大地震時における挙動および応答低減効果への影響を数値解析により分析する予定である。 5) 振動台実験による制振効果の検証:ここでは,数値解析によって分析した応答低減効果を実挙動の観点から分析することを試みる。空間構造物の振動実験システムは,既報において提案したシステムを改良して用いる。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
研究実績の概要で記載した通り,平成25年度においては当初予定されていた実施計画とは異なる検討を行うこととなった。そのため,当初平成25年度において行う予定であった研究内容の一部を平成26年度に行うこととし,平成25年度の研究費を平成26年度において使用する計画に変更したため。 今後の研究の推進方策に記載した通り,1) 多数の入力地震波に対する応答低減効果の分析,2) 制振装置の設置位置決定方法の改良,3) 多方向入力に対する応答低減効果の検証,4) 大地震時における制振装置の挙動の分析および低減効果の検証,5) 振動台実験による制振効果の検証において必要な数値解析用サーバ,数値解析結果分析ソフト,測定用ひずみゲージ,加速度計等に使用する予定である。
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Research Products
(3 results)