2013 Fiscal Year Annual Research Report
室内準揮発性有機化合物濃度測定方法と実態調査によるリスク評価
Project/Area Number |
24760473
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
KIM Hyuntae 早稲田大学, 理工学術院, 講師 (90580382)
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Keywords | ハウスダスト / 可塑剤 / DEHP / DBP / 建築材料 |
Research Abstract |
ハウスダストのフタル酸エステル類の濃度が子供の健康被害を与えていることや塩ビ系床材を使っている住宅の子供が喘息の発病率が高く、塩ビ系の床材を使っている部屋が多いほど子供の喘息発病率が高かったと報告されている。そのため、実住宅におけるハウスダスト中SVOC濃度の測定と床材からのSVOC放散速度を測定いた。 分析対象物質は、DBP、DEHP、DEP、TBP、TCEP、TPP、D6、BHT、DBA、DOAのSVOC10物質とDEHPの加水分解物質である2E1Hを加えた合計11物質とした。 実測した全ての住宅から2E1Hは16~33[µg/g]、DBPは24~63[µg/g]、DOA10~28[µg/g]が検出された。また、ハウスダスト中DINPは均値2350[µg/g]であった。DEHP濃度は平均値4980[µg/g]であった。今回の実測で、DEHPのハウスダスト中濃度が非常に高いことが分かった。のみではなく、代替物質として使われているDINP物質が室内のハウスダスト中に存在していることが確認出来た。 マイクロチャンバーを用いて建材からのSVOC放散速度を測定した。床材から2E1Hの放散速度は0.5~1.3[µg/m2・h]で、平均0.8[µg/m2・h]であった。DBPの場合は0.6~1.5[µg/m2・h]で、平均値は1.2[µg/m2・h]であった。DEHPは8.7~14.2[µg/m2・h]で、DBPより非常に高い放散速度を示した。 床材からのDEHP放散速度とハウスダスト中DEHP濃度の相関性を調べた。床材かのDEHP放散速度が高ければ高いほどハウスダスト中のDEHP濃度が高くなる傾向が見られた。
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