2014 Fiscal Year Research-status Report
試験信号を必要としない建造物の健康状態モニタリング
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24760477
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Research Institution | Tokyo Metropolitan College of Industrial Technology |
Principal Investigator |
高橋 義典 東京都立産業技術高等専門学校, その他部局等, 准教授 (30547732)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 音・振動環境 / 建造物診断 |
Outline of Annual Research Achievements |
模型実験による検証実験と並行して,実際の建造物の診断実験に着手した.時間とともに部材の強度が変化する模型を検討していたが,実験の再現性と効率を考えて,強度の異なる模型を複数作成し,それぞれについて診断実験を実施してきた.また,実際の住宅に加速度ピックアップを設置し,予備実験を実施した.模型実験については,形状の異なる模型を試作して,現在はデータ収集と分析を行っている.住宅での予備実験では,分析可能であることを示す結果がある程度得られたものの,本格的な実験には診断に必要な低い周波数帯域が記録可能な測定器が必要となることから,次年度に購入して本格的な実験を試みる予定である.また,本研究で用いた診断アルゴリズムを音場のモニタリングに応用した.ハウリングの発生前に生じる音質の歪み(カラレーションと呼ばれる)を発見できることを実験により確かめた.この成果については,有審査国際会議で報告した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
模型実験の結果については学会・論文などでの報告ができていないものの,実際の住宅での予備実験を順調に進めることができており,さらに,分析手法を音場診断に応用できることを実験で示すなど,計画以上の成果が出ていることから,概ね順調であると判断できる.
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Strategy for Future Research Activity |
模型実験の分析を進めるとともに,低周波振動を記録できるデータレコーダを新たに購入して住宅等の実際の建造物の診断実験を実施する.これらの成果について,論文・学会などで報告する.
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Causes of Carryover |
模型実験の方法を変更したことで,実験に必要な機材を簡略化することができた.国内開催の国際会議で発表することで,旅費が大幅に削減できた.
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
実際の建造物の測定には,低周波振動を記録できるデータレコーダが必要であり,平成27年度に購入し住宅などの診断実験を実施する.
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