2014 Fiscal Year Annual Research Report
街並み景観における関係性をデザインする創造的ルールの探求
Project/Area Number |
24760489
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
守山 基樹 京都大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (70534303)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 街並み景観 / 関係性のデザイン / データベース / デザインルール / 形態 / 意味 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、京都の街並みを対象として、歴史のなかで育まれてきた街並み景観の多層性とそこに仕組まれた関係性を解読し、関係性のデザインの視点からみた地域固有の創造的ルールを探求するデザインシステムを構築することである。当該年度は、前年度までに構築してきた街並み景観のデータベースを活用して景観シミュレーションを行い、実際のまちづくりの現場のなかで地域住民・まちづくり団体・学生といった多様な主体とともに街並み形成の指針となる「創造的ルール」を探求した。 街並みの体験は、その主体によって様々であり、こうした多層にわたるレイヤーのアンサンブルとしての街並みの魅力を表現するために、柔軟に集合を記述できるようにデータベースを拡張し、景観シミュレーションを行った。さらに、多主体による街並み景観の評価実験を行い、データベースに記述された街並みの形態的特徴と、人々が街並みに対して抱く印象としての街並みの意味との関係を分析した。 当該年度の研究成果は、多様な主体が、個々の建築を、公共の財産としての「街並み」の構成要素として捉える視点を持ち、街並み景観のあるべきビジョンと創造的ルールを共有するためのツールとして、街並み景観データベースを活用することができることを示した点にその重要性がある。また、このような創造的ルールは、ビジョンの共有のためだけではなく、事業者や外から入ってくる住民など、外部の人々へのビジョンの発信としての意義も持っている。
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Research Products
(10 results)