2016 Fiscal Year Annual Research Report
Study on Establishment of Evaluation of Post-War Housing Construction and Construction of a Good Housing Stock System
Project/Area Number |
24760524
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
亀井 靖子 日本大学, 生産工学部, 准教授 (50386083)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 建築遺産 / 継承 / 維持保全 / 建築的価値 / 専門家の役割 / 建築ボランティアガイド / 住戸改変 / モダニズム建築 |
Outline of Annual Research Achievements |
(1)一般の建築への興味関心を高める役割を果たす建築ボランティアガイドを対象にアンケート調査を行い、関東圏内の7都県の観光課関連のホームページに掲載されている125団体から回答を得た。登録文化財建造物とボランィアガイド団体数の割合から、埼玉・千葉が他県より活動が活発であることが分かったが、都内などの主要な建築ボランティアガイド団体が網羅されていないことから、広く認知してもらうためにも観光課などとの連携が必要と思われる。ガイド構成員の年齢は60代と70代が圧倒的に多く、全体の78%(98団体)が高齢化を問題視しているが、各世代のボランティアガイドが揃っている目黒区総合庁舎や聴竹居のガイド団体事例から、高齢化対策には、ガイド自身による若い世代への積極的な声掛けが大切なことが分かった。また、建築見学が十分に行われていないことついては、情報不足に負うところも大きいことが明らかになったことから、専門家が建築遺産の情報やその価値について市区町村等に伝えることで、一般にも価値ある建築を普及することができると考える。 (2)2016年度に立ち上がったアセアン7か国によるモダニズム建築の維持保全・記録調査を行っているmASEANa Projectの報告会・ワークショップ「Overcoming Some Issues on Conservation of modern Heritage in ASEAN」において、①1999年から現在までのドコモモジャパン選定建築の評価基準の変遷、②ドコモモジャパン選定建築の建築的価値を一般に分かりやすく伝えることの重要性、③改修などにより建築的価値が失われてしまった建築の今後の扱いと地方の選定建築の維持管理や見守りの難しさについて報告した。
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Research Products
(2 results)