2013 Fiscal Year Annual Research Report
自己生成ナノ磁性粒子分散型複相膜の高誘電率化とその発現機能の解明
Project/Area Number |
24760584
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Research Institution | Research Institute for Electromagnetic Materials |
Principal Investigator |
横井 敦史 公益財団法人電磁材料研究所, その他部局等, 研究員 (60513760)
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Keywords | 誘電性 / 磁性 / 薄膜 / 磁場依存性 / 複相膜 |
Research Abstract |
現在、国内および国外において次世代デバイスを考慮した様々な誘電材料、磁性材料などの研究・開発が進められている。本研究では、巨大誘電率を有するナノ磁性粒子分散型複相膜の探査と生成条件の検討、ナノ磁性粒子分散による誘電性および磁気特性との相関性の検討、ナノ磁性粒子-セラミックス間の界面構造の解析と発現機構の解明の検討を行い、巨大誘電率を有するナノ磁性粒子分散型複相膜の高誘電率化の解明を目的に研究展開を計画的に行った。 本研究では、学術的にユニークな現象であるナノ磁性粒子分散型構造が巨大誘電率および磁気特性に及ぼす影響についてを行った。また、電磁気学的に誘電体の物理的現象論を明らかにするためには、磁界中における検討(Magneto-Dielectric効果)を行い、磁場に対して誘電率が5%以上変化することが確認された。この内容については現在、論文投稿中である。また、今後の研究の展開として、高い誘電率がナノ磁性粒子の存在により発現する現象及び、誘電特性の温度依存性(-100℃~150℃)についてより詳細に調べ、その現象論を解明する事は極めて重要である事が必要である。 ナノ磁性粒子が誘電率に影響を及ぼす解明には、温度に対するナノ結晶構造と誘電性の相関性についての知見が効果的である事が期待される。ナノ磁性粒子分散による複相膜の創製及び得られた膜の電気特性、磁気特性に対して、磁場印加、電場印加、及び温度制御による評価が今後の更なる研究展開に必要であり計画している。
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