2012 Fiscal Year Research-status Report
瞬時360°のバルクハウゼンノイズ測定を用いた定量的応力評価システムの開発
Project/Area Number |
24760593
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
笠井 尚哉 横浜国立大学, 安心・安全の科学研究教育センター, 准教授 (20361868)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 非破壊応力評価 / バルクハウゼンノイズ |
Research Abstract |
バルクハウゼンノイズ(BHN)は応力だけでなく、結晶粒径、転位密度、転位構造及び組織の影響を受ける。このためBHNを用いた応力評価を高度化するのための基礎的検討として、応力を負荷しながら、磁壁の挙動をリアルタイムで観察できるように、小型でかつ付与するトルクにより適用する応力を管理できるように設計した、磁区のその場観察装置を試作した。また、フェライトコア供給メーカを調査し、BHNプローブとして使用可能な磁極と本体のサイズを調査した。まず、有限要素解析により、回転磁界を作り出すために最適な磁極の配置を見出し、これを基に3極の磁極を用いてBHNプローブを試作した。さらに、周波数10Hz程度の120°位相が異なる3つの正弦波を発生させる磁化システムとBHNプローブが作り出す回転磁界を測定するシステムを構築した。この磁化システムで発生させた電流を試作したプローブのそれぞれの磁極のコイルに流し、構築した測定システムで、実際に回転磁界を作り出せていることを確認した。さらに、磁化システムで磁化電流の振幅と位相を制御することで、任意の磁界を作り出せることも確認した。試験片の磁区観察では、試験片にまず、電磁鋼板を用い、エメリー紙を用いて鏡面まで研磨した後、電解研磨を行い、機械研磨で生じたひずみ層を取り除いた。この電解研磨後の試験片を用いてビッター法で磁区の観察を行った。その結果、磁区の模様が精度良く観察できていることを確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
応力評価を高度化するのための基礎的検討として、応力を負荷しながら、磁壁の挙動をリアルタイムで観察できる、その場観察装置、及び回転磁界を作り出すことができるBHNプローブを設計・試作した。磁化システムの構築では、周波数10Hz程度の120°位相が異なる3つの正弦波を発生させる磁化システムを組み上げ、この磁界システムを用いて発生させた電流をプローブのそれぞれの磁極のコイルに流し、回転磁界を作りだせることを実験により確認した。さらに、電磁鋼板を鏡面研磨及び電解研磨を行うことで磁区の構造をビッター法で観察した。 以上のことから、本研究はおおむね順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
磁壁の移動や回転挙動に依存する、B-Hカーブと磁気ひずみ、磁気AEを測定し、その場観察結果及びBHNの測定結果を用いて考察し、BHN測定プローブ、磁化システム、応力評価システムの改良・高度化を図る。BHNのパラメータとして、半値幅、RMS、波高値などがあるが、材料の応力評価において一番有効なパラメータを見出すための基礎検討に着手する。さらに、応力を負荷しながら、磁壁の挙動をリアルタイムで観察できる、その場観察装置の改良を加える。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
該当しない。
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Research Products
(1 results)