2014 Fiscal Year Annual Research Report
瞬時360°のバルクハウゼンノイズ測定を用いた定量的応力評価システムの開発
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24760593
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
笠井 尚哉 横浜国立大学, 環境情報研究科(研究院), 准教授 (20361868)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 非破壊応力評価 / バルクハウゼンノイズ |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、昨年度までに構築した、磁化及び応力をかけながら材料中に生じる磁区を観察するシステムの改良を行った。まず、試験片表面の機械研磨と電解研磨の高度化について調査し、機械研磨プロセスと電解研磨の条件(温度、電流、時間)の最適化を行うことにより、電磁鋼板、冷間圧延試験片の表面を磁区観察に最適な鏡面状態まで研磨することに成功した。次に、磁区の観察システムの改良を行った。対物レンズの倍率を10倍とし、試験片表面に反射防止膜としてカーボンを蒸着した。この試験片を用いて、異なる偏光状態を作り出す自作の部品を顕微鏡に設置して磁化をかけながら磁区の観察を行ったところ、観察感度は向上したが、カー効果による明確な磁区画像を得ることが出来なかった。このため、偏光状態が異なる2枚の画像を用いて差分処理を施すことにより磁区の情報のみを精度良く抽出することを試みたが、磁区情報のみを精度良く取り出すことができなかった。そこで、磁性コロイド溶液を使ったビッター法を用いて、作製した小型コイルと応力印加装置により、磁化及び応力を負荷しながら電磁鋼板と冷間圧延試験片の磁区のその場観察を行い、磁区の動きを解析した。さらに、バルクハウゼンノイズ及び観察結果の考察を行うために、各試験片のB-H特性を評価する測定システムを試作した。これを用いて、電磁鋼板と冷間圧延試験片の各状態の磁気特性を明らかにするとももに、バルクハウゼンノイズによる応力評価のための知見を拡充した。
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Research Products
(2 results)