2014 Fiscal Year Annual Research Report
食品機能性成分を内包した均一サイズの非球形固体脂マイクロカプセルの作製
Project/Area Number |
24760656
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Research Institution | National Agriculture and Food Research Organization |
Principal Investigator |
小林 功 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構, 食品総合研究所食品工学研究領域, 主任研究員 (70425552)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | マイクロカプセル / 脂質 / 食品機能性成分 / マイクロチャネル |
Outline of Annual Research Achievements |
代表者が開発した単結晶シリコン製のマイクロチャネル(MC)アレイチップを用いて、非球形固体脂マイクロカプセルの作製特性を検討した。固体脂であるトリパルミチンの融点以上の温度に設定したMCアレイを介して油中水滴(W/O)サブミクロンエマルション(油相の体積分率20 vol%)を連続相中に圧入したところ、均一サイズの円盤状W/Oマイクロ液滴が安定的に作製された。作製された円盤状W/Oマイクロ液滴は、下流側に設置されたMCアレイに進入した際に棒状W/Oマイクロ液滴へと変形した。作製された円盤状W/Oマイクロ液滴を静止させた状態で冷却した場合では、油相の結晶化が起きて円盤に近い形状の非球形固体脂マイクロカプセルが得られた。一方、円盤状W/Oマイクロ液滴を下流方向へ移動させながら冷却したところ、部分的に細長く伸びた非球形固体脂マイクロカプセルが得られ、連続相の流動状態によって非球形固体脂マイクロカプセルの形状が変化することを見出した。MC内部に存在している棒状W/Oマイクロ液滴を冷却した結果、棒状固体脂マイクロカプセルを得ることができた。ちなみにW/Oマイクロ液滴から固体脂マイクロカプセルが作製された際のサイズ変化は、ごくわずかであった。また、MCアレイを利用した食品機能性成分を内包した非球形固体脂マイクロカプセルの作製についても検討した。食品機能性成分としてβ-カロテンなど内包した固体脂を用いた非球形固体脂マイクロカプセルを作製することができた。
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