2013 Fiscal Year Research-status Report
能動的多点流体制御による細長物体の先進的空力特性制御技術の研究
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24760659
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
西田 浩之 東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (60545945)
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Keywords | 流体制御 / 航空宇宙流体力学 |
Research Abstract |
昨年度より引き続き,より効率的なプラズマアクチュエータの配置と駆動方法についての知見を得るため研究を行った.本年度は特に,アクチュエータの配置位置と配置方向に着目し,研究を行った. Cone-Cylinder形状の細長物体を対象にRANS-LESハイブリッド手法を用いたCFDシミュレーションを実施した.プラズマアクチュエータによる流れ制御効果はSuzenモデルと呼ばれる簡易体積力モデルにより評価した.様々なアクチュエータ配置位置について解析した結果,より物体先端に近い位置でアクチュエータを駆動することで,より大きな制御効果が得られることが分かった.これは,アクチュエータの流れ制御効果が軸方向流れによって流され,下流域にまで影響を与えるためである.しかしながら,物体先端に位置が近すぎるとアクチュエータの出力に対する比例的な制御ができなくなることが示されており,注意が必要である.また,迎角が大きくなってくると(45度以上),軸方向流れが弱まり,アクチュエータによるジェットが物体軸方向を向いた配置をすることでより大きな制御効果を得られることが明らかとなった. Cone-Cylinder形状の細型物体模型を用いた風洞実験を行い,6分力天秤による空力計測,PIV試験とオイルフローによる流れ場の可視化を実施した.実験条件は,主流流速8m(レイノルズ数30000)とした.数値シミュレーションと同様,プラズマアクチュエータの様々な配置位置と配置方向について実験を行い,軸方向ジェットを誘起するアクチュエータ配置方向が大迎角において有効であることを示した.これは,数値シミュレーションで得られた結果とも一致する. プラズマアクチュエータのモデリングについては,空間3次元における現象の再現に成功し,プラズマアクチュエータによる制御効果の3次元性を調査する準備を整えた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
風洞実験と数値シミュレーション,双方のアプローチから様々なプラズマアクチュエータの配置位置と配置方向について検討を行い,軸方向上流側(物体先端方向)にアクチュエータを配置すること,軸方向流れが弱くなる大迎角では軸方向流れに働きかける配置方向にすること,でより大きな制御効果を出せることを示した.よって,研究は予定通りに進捗していると言える. プラズマアクチュエータによる流れ制御について,これまで放電の3次元性の影響が懸案されるものの,解析する術がなかった.本年度,プラズマアクチュエータの3次元シミュレーションを実施し,放電の3次元特性の再現に世界で初めて成功した.放電の3次元性が流れの制御効果に与える影響を調査する準備を整えることが出来,予定以上に研究が進捗していると言える.
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Strategy for Future Research Activity |
これまでの研究により,大迎角細長物体周りの流れを制御する上で,効率的なアクチュエータ配置に対する知見は集まってきた.しかしながら,アクチュエータの出力に対し比例的な空力制御効果を得るためには,配置と駆動方法に更なる工夫が必要である.物体の前胴及び後胴に複数配置したアクチュエータを同時駆動することで,よりフレキシブルな制御を行う手法の開発を目指す.まずは風洞実験における空力計測,PIV計測,オイルフローによるコンセプト実証を目指す. 並行して,プラズマアクチュエータにおける放電の3次元性が流れ制御へ与える影響について,放電プラズマと流れのカップリングシミュレーションから調査する.
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Research Products
(8 results)