2012 Fiscal Year Research-status Report
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24760682
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Research Institution | National Maritime Research Institute |
Principal Investigator |
藤本 修平 独立行政法人海上技術安全研究所, その他部局等, 研究員 (80586686)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 混相流 / 流れの不安定 / 流れの可視化 |
Research Abstract |
平成24年度には,(1)実験装置の設計・製作,(2)噴霧粒子の挙動観察を実施した. まず,実験装置の設計・製作では,噴霧を高い時空間分解能で撮影するため,高速度カメラを用いた撮影系を構築した.高速度カメラとしてナック・イメージテクノロジー社製の「GX-3」を採用した.また,噴霧粒子拡大撮影用にマクロレンズとズームレンズを組み合わせたレンズ系を採用した.以上の装置系により,従来ほとんど研究例のない塗装機噴霧の可視化実験が可能となった. 次いで,構築した装置系による実験を実施した.当初計画では平成24年度に「不安定波の観測」および「液滴分裂の観測」を予定していたが,当該実験のためには実験装置に多少の改修が必要であり時間を要することが判明したため,平成25年度実施予定であった「噴霧粒子の運動状態の計測」を先に実施することとした.当初予定のふたつの実験との順序の差し替えによる全体研究計画への影響はない.バックライト法によって噴霧粒子の1つ1つを可視化し,高速度撮影によって噴霧粒子の運動を捉え,画像解析により「粒子径」,「移動速度」,「移動方向」を算出した.噴霧内の各位置において,また,各種の試験液体(粘度のことなるシリコンオイル)や塗装機ノズルについて上述の画像計測を実施し,各条件での噴霧粒子運動の統計データを蓄積した. また,学会への参加あるいは塗料メーカー技術者との情報交換等により研究内容の高度化に努めた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
実験装置構成の観点から,当初は平成25年度に実施する予定であった実験項目を,平成24年度実施項目に先んじて実行したが,これらの実験順序は入れ替え可能であり,研究の全体計画への影響はほとんどない.
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Strategy for Future Research Activity |
平成24年度に蓄積したデータの詳細な解析と共に,「不安定波の観測」および「液滴分裂の観測」を実施し,これらの結果をまとめて塗装技術の改善に役立つ知見を得る.塗料メーカー技術者との打合せを適宜実施し,技術改善につながる成果を目指す.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
主として,実験に使用する消耗品の購入および成果発表旅費に使用する.
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