2013 Fiscal Year Annual Research Report
新規小胞体膜複合体によるG蛋白質の活性調節を介した巨大分子分泌機構の解明
Project/Area Number |
24770119
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
齋藤 康太 東京大学, 薬学研究科(研究院), 助教 (60549632)
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Keywords | コラーゲン / 分泌 / 小胞体 / COPII / 低分子量Gタンパク質 |
Research Abstract |
小胞体で合成されたタンパク質は、小胞体上のER exit siteとよばれるドメインよりCOPII被覆小胞に積み込まれることによって小胞体を出芽し、ゴルジ体を経て細胞外あるいは様々な細胞内小器官へと運ばれる。コラーゲンやキロミクロンなどの高等真核生物が分泌する一部のタンパク質は、小胞体内で形成する複合体が非常に巨大であり、通常のCOPII被覆小胞には入りきらないことから、その輸送メカニズムの解析は注目されてきた。しかしながら、巨大な分子がどのように小胞体を出芽するか、そのメカニズムの詳細は不明であった。 研究代表者は、先にVII型コラーゲンの小胞体からの分泌に特異的に関与する積み荷受容体としてcTAGE5/TANGO1複合体を同定した。cTAGE5/TANGO1複合体はER exit siteに局在し、さらにcTAGE5は低分子量Gタンパク質Sar1の活性化因子であるSec12と結合した。 前年度までにわれわれはcTAGE5をノックダウンした細胞においてSec12の局在がER exit siteから小胞体全体に拡散することを見いだしていた。本年度は、Sec12のSar1に対する活性に着目し、Sec12とcTAGE5の結合がSec12のSar1に対するグアニンヌクレオチド活性に影響を与えるか検討した。Sec12, cTAGE5およびSar1をバキュロウイルスを感染させたSf9細胞より精製し、アイソトープ標識された非水解性アナログを用いてSar1に対するGTPの結合能を検討した。結果、Sar1にSec12を添加することにより有意に促進したGTP結合活性は、さらなるcTAGE5あるいはTANGO1の添加によっても変化しなかった。以上のことから、cTAGE5とSec12の結合はSec12のSar1に対するグアニンヌクレオチド交換活性には影響を与えなかった。
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Research Products
(8 results)
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[Journal Article] Arl8/ARL-8 functions in apoptotic cell removal by mediating phagolysosome formation in Caenorhabditis elegans.2013
Author(s)
Sasaki A, Nakae I, Nagasawa M, Hashimoto K, Abe F, Saito K, Fukuyama M, Gengyo-Ando K, Mitani S, Katada T, Kontani K.
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Journal Title
Molecular Biology of the Cell
Volume: 24 (10)
Pages: 1584-1592
DOI
Peer Reviewed
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