2013 Fiscal Year Annual Research Report
システイン残基修飾を介したペルオキシソームタンパク質輸送の制御
Project/Area Number |
24770130
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
奥本 寛治 九州大学, 理学(系)研究科(研究院), 助教 (20363319)
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Keywords | ペルオキシソーム / ユビキチン化 / タンパク質輸送 / RINGフィンガー / ペルオキシン |
Research Abstract |
ペルオキシソームマトリクスタンパク質輸送の中心的分子であるPex5pの保存されたシステイン残基は、チオエステル結合を介したモノユビキチン化修飾(Cys-Ub化と略)を受け、このPex5pの独特なUb化修飾がマトリクスタンパク質輸送に必須である。本研究では、Pex5pのCys-Ub化修飾の分子基盤、およびマトリクスタンパク質輸送の制御機構の解明を目指した。 平成24年度はPex5pのCys-Ub化修飾に必要な分子群の探索を行い、ペルオキシソーム欠損性CHO変異細胞を用いた解析から、3種RINGペルオキシンのうち、Pex10p (Miyataら, Traffic 2012)に加え、 Pex2pとPex12pもPex5pのCys-Ub化に必要であることを見出した。これまでの研究と総合すると、E3として機能するPex10p/Pex12p複合体が、Pex5pのシステイン残基およびリシン残基を標的とした異なる様式のユビキチン化修飾を触媒することが強く示唆された。 平成25年度はCys-Ub化修飾によるペルオキシソームマトリクスタンパク質輸送の制御機構の解析を行った。1) マトリクスタンパク質輸送に必須なPex5pのCys11のモノUb化に加え、2) 内在性Pex5pのLys残基のモノUb化、および3) 一過性に発現させたPex5pがペルオキシソーム非依存的に細胞質においてLys520のモノUb化修飾を受けること、を見出した。これらPex5pの異なる3種の様式によるUb化修飾は、それぞれ異なる作用機序でペルオキシソームマトリクスタンパク質輸送を制御することを明らかにした。これらの成果を国際誌J. Biol. Chem.に発表した(Okumoto et al, J. Biol. Chem. in press, 2014 doi: 10.1074/jbc.M113.527937)。
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Research Products
(7 results)