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2012 Fiscal Year Research-status Report

選択的姉妹染色体分配を介した左右非対称性決定機構の解析

Research Project

Project/Area Number 24770204
Research Category

Grant-in-Aid for Young Scientists (B)

Research InstitutionNagoya University

Principal Investigator

中野 俊詩  名古屋大学, 理学(系)研究科(研究院), 助教 (60608529)

Project Period (FY) 2012-04-01 – 2015-03-31
Keywords分子生物学 / 神経系左右非対称性 / 線虫 / 遺伝学 / クロマチン / エピジェネティクス
Research Abstract

線虫の神経系左右非対称性形成におけるCAF-1複合体の標的遺伝子を同定するために、次世代シークエンスを用いたRNA発現解析を行うことを目的とした。CAF-1複合体をコードする遺伝子の欠損株は致死の表現型を示すことが明らかとなり、CAF-1変異体からのRNA発現解析が非常に困難であることが分かった。そこで、CAF-1複合体の活性を低下させる変異型ヒストンH3タンパク質を発現させたトランスジェニック系統と、野生型ヒストンH3タンパク質を発現する系統との間で遺伝子発現解析をすることとした。このために、野生型または変異型ヒストンH3遺伝子を線虫ゲノムに安定的に挿入したトランスジェニック系統を確立することに成功した。
また、野生株の左右非対称的な神経細胞で特異的に発現する遺伝子を同定し、これらの遺伝子群の中でヒストンH3変異体内において発現が低下している遺伝子を同定することで、CAF-1標的遺伝子の候補を絞り込むことを計画した。左右非対称的な神経細胞特異的に発現する遺伝子の同定には、Flagタグで標識したpolyA binding proteinをMI神経細胞に特異的に発現させ、抗Flag抗体で免疫沈降することで、左右非対称的な神経細胞から特異的にmRNAを精製して行う予定であった。そこで、polyA binding protein cDNAを左右非対称的な神経細胞特異的なプロモーターの下流につないで発現を試みたが、抗Flag抗体で免疫染色したところ、左右非対称的な神経細胞での発現が確認されなかった。そこで、今後は、CAF-1複合体のDamアッセイ行い、野生型とヒストンH3変異体との間でCAF-1複合体が相互作用するゲノム領域を比較することで、CAF-1複合体の標的遺伝子の絞り込みを行う予定であり、このためのCAF-1-Dam融合遺伝子の作成を開始した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

polyA binding proteinを用いた左右非対称的な神経細胞特異的に発現する遺伝子同定実験が困難であることが明らかとなったため、本研究の達成度は当初計画よりもやや遅れている。今後、CAF-1-Dam融合遺伝子による解析を進め、この点を補って行くことを目指す。

Strategy for Future Research Activity

上述のように、CAF-1-Dam融合遺伝子を作成し、CAF-1複合体が相互作用するゲノム領域を同定する。この手法では、大腸菌由来のDam メチレースをCAF-1複合体に融合し、CAF-1が相互作用するゲノム領域にDam メチレースによってDNAのメチル化を誘導し、このメチル化を指標にCAF-1複合体が直接相互作用するゲノム領域を同定するものである。野生型とヒストンH3変異体との間で、CAF-1複合体の標的遺伝子領域を比較することで、神経系左右非対称性形成に関与するCAF-1複合体の標的遺伝子が絞り込まれることが期待される。このDamメチレースを用いた実験系では、Dam融合遺伝子の発現を低く抑えることが重要であることが既に報告されており、これを達成するために、MosSCI手法を用いて線虫ゲノムに1コピーのCAF-1-Dam融合遺伝子を挿入する。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

引き続き、線虫飼育に必要な消耗品、CAF-1-Dam融合遺伝子実験に関わる分子生物学実験用品等に研究費を使用する。また、該当年度中には、国際学会および国内学会へ参加し、研究成果の発表および情報交換を行う予定であり、これらの学会参加に掛かる旅費等に研究費を使用する。

  • Research Products

    (1 results)

All 2013

All Presentation (1 results) (of which Invited: 1 results)

  • [Presentation] Chromatin and transcriptional regulators act in a cascade to establish a bilateral asymmetry in the C. elegans nervous system2013

    • Author(s)
      Shunji Nakano
    • Organizer
      Neural Epigenetics: From Mechanisms to Disease UK-Japan Workshop(招待講演)
    • Place of Presentation
      UK Embassy, Tokyo
    • Year and Date
      20130226-20130228
    • Invited

URL: 

Published: 2014-07-24  

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