2014 Fiscal Year Annual Research Report
高効率遺伝子導入のための次世代スーパーアグロバクテリウムの分子育種
Project/Area Number |
24780001
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
野中 聡子 筑波大学, 生命環境系, 助教 (50580825)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | スーパーアグロバクテリウム / 形質転換 / トマト / 遺伝子組換え / 植物分子育種 |
Outline of Annual Research Achievements |
申請者は、これまでに形質転換効率の促進を目指し、形質転換時植物から発生するエチレンを抑制する能力をアグロバクテリウムへ付与した。具体的には,エチレン前駆物質であるACCを分解する酵素ACCデアイナーゼ活性をアグロバクテリウムヘ付与した. 本研究では、双子葉・単子葉を含めた多様な実用植物への形質転換効率を向上させることと、アグロバクテリウムによる形質転換効率のさらなる向上のために、次世代型スーパーアグロバクテリウを分子育種する。具体的な戦略は、アグロバクテリウムの感染時に植物が生成し、形質転換を抑制する物質に着目した.アグロバクテリウムの感染時にγアミノ酪酸(GABA)が植物により生成され、これらが形質転換効率を低下することが報告されている(Wang et al., 2006 Molecular Microbiology 2006 62:45-56, Yuan et al., 2007 PNAS) 。これらの物質は広い植物種で生合成されており、アグロバクテリウムの感染時に、これらの物質を減少する能力をアグロバクテリウムへ付与することは、多様な実用植物への形質転換効率を向上させることができる。 形質転換抑制物質であるγアミノ酪酸(GABA))分解酵素の活性をアグロバクテリウムへ付与し植物が生産するこれらの物質を減少させ高効率に形質転換するアグロバクテリウムを作出した.具体的には、γアミノ酪酸分解酵素(GABA-T)活性をアグロバクテリウムへ付与した.単一の酵素をアグロバクテリウムに付与し、効果を評価した後で、ACCデアミナーゼを保持したアグロバクテリウムへGABA-T活性をを付与し,形質転換効率を評価した.トマト似といて,ステイブルな形質転換効率を2-4倍向上させることに成功した.重要作物の一つであるメロン,高バイオマス生産植物として注目されているエリアンサスへ展開して行く.
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