2014 Fiscal Year Annual Research Report
リンゴの果肉・果芯の着色要因は光か?温度か?-機構解明と安定化技術の開発
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24780020
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
松本 和浩 弘前大学, 農学生命科学部, 助教 (60508703)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 赤果肉 / リンゴ / 低温 / 光 / 着色 |
Outline of Annual Research Achievements |
果肉が赤く着色するリンゴの着色要因に関して、昨年の低温による影響の調査をさらに確実にするため、本年は追加試験を行った。昨年の低温処理は収穫前30日間、1日当たり日中の5時間の処理であったが、本年は収穫前の50日間、一日当たり日中の9時間に処理時間を延長して、効果の差異を検証した。 対照区は果実に光を通さない2重袋をかけたのみで温度処理を行わず、処理区は5℃または10℃の冷却水を果実袋の周囲に循環させて、低温処理とした。 両年ともにいずれの処理区も収穫期まで果実に光を当てずに栽培したにもかかわらず果肉が着色したことから、‘紅の夢’の果肉着色には光が必ずしも必要ではないという初年度の結果を再確認した。 一方、果肉および果皮直下の着色程度は両年とも低温処理により異なる影響を受けた。両年ともに、処理温度の低下とともに赤色の程度を示すa*値が上昇し、果肉着色が向上する事が明らかとなった。また、処理期間および時間を約2倍とした本年は、低温が果肉着色に及ぼす効果がより鮮明に現れ、収穫前の低温による期間および時間が長いほど、果肉着色が良好になることが明らかとなった. 以上の結果から、‘紅の夢’などタイプ2の赤い果肉のリンゴにおける果肉着色に対し、光はその強弱に一定の影響を及ぼすものの、必ずしも必要でない事が明らかとなった。一方で、果肉着色は低温の程度とその遭遇時間による影響を受ける可能性が強く示唆された。
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[Presentation] Apple breeding programs at Hirosaki university, Japan: yellow skin, red flesh, and large size.2014
Author(s)
Matsumoto, K, H. Maeda, T. Fujita, S. Sato, Y. Shiozaki, and F. Tamura.
Organizer
International Horticultural Congress.
Place of Presentation
Brisbane, Australia
Year and Date
2014-08-20
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