2016 Fiscal Year Annual Research Report
Elucidation of mechanisms underlying the effects of temperature condition on petal morphology in Eustoma.
Project/Area Number |
24780037
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Research Institution | National Agriculture and Food Research Organization |
Principal Investigator |
川勝 恭子 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 野菜花き研究部門 花き遺伝育種研究領域, 主任研究員 (60581733)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | トルコギキョウ / 温度 / 花弁数 / 花弁長 |
Outline of Annual Research Achievements |
トルコギキョウ八重系統における花弁枚数は栽培時の地上部気温の影響を受けること、ベンジルアデニンの外生投与が花弁数を増やすことをこれまで報告していた。これらの関係性を明らかにするために異なる季節で実験を行った結果、低温であるほど増加枚数が多かった。したがってベンジルアデニンの花弁数増加効果は温度依存的であることがわかった。 低温とベンジルアデニンをトルコギキョウ一重系統に処理しても花弁は増えなかった。すなわちこれらの外的環境は、八重化をもたらす遺伝因子の調節を通じて花弁数に影響することが示唆された。そこで八重化遺伝因子に関する知見を得るために、Eustoma grandiflorum 八重系統とEustoma exaltatum 一重系統の交配を行い、後代について八重性を評価した。自殖第二代90個体を評価したところ一重(花弁数5枚)は38個体、半八重(花弁数5枚以上10枚以下)36個体、10枚より多い八重は16個体となった。自殖第二代の一重割合が約40%である結果は、独立した別の一重八重組み合わせ実験においても同様だった。したがって使用した一重八重系統間では少なくとも2座に座乗する因子が八重形質を決めていること、両因子は同一の経路で機能していることが示唆された。 花弁の大きさについては、前年度までに選抜した系統の自殖第二代についてDNA多型解析をすすめた。これら両親系統について温度環境応答解析を行った結果、花弁面積の大きい系統は小さい系統に比べて変異の幅が大きく、高昼夜温で花弁の長さと幅の両方が縮小した。
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