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2012 Fiscal Year Research-status Report

チャのアルミニウム耐性に関わる転写因子と誘導遺伝子群の同定とその機能解析

Research Project

Project/Area Number 24780059
Research Category

Grant-in-Aid for Young Scientists (B)

Research InstitutionShizuoka University

Principal Investigator

一家 崇志  静岡大学, 農学部, 助教 (90580647)

Project Period (FY) 2012-04-01 – 2015-03-31
KeywordsSTOP1転写因子 / チャ / アルミニウム耐性
Research Abstract

まず,ディジェネレートPCRおよびRapid Amplification of cDNA ends法によりチャからさらなるSTOP1相同遺伝子 (CsSTOP1) の探索を試みたが,現在までに単離している2種類のCsSTOP1相同遺伝子以外の断片配列は得られていない.次に,この2種類のCsSTOP1相同遺伝子 (Blast解析の結果AtSTOP1とアミノ酸レベルで58%の相同性をもつCsSTOP1と,AtSTOP2とアミノ酸レベルで50%の相同性を持つCsSTOP2) のアルミニウム (Al) 処理と部位別の転写量解析を行ったところ,CsSTOP1は根と葉で,CsSTOP2は根のみで発現していることが分かった.また,+Al処理により根でのCsSTOP1転写量が誘導されるが,CsSTOP2の転写誘導は見られなかった.一方,-Al処理により葉でのCsSTOP1転写量が誘導されたが,CsSTOP2転写量に有意な変動は見られなかった.このことから,これら単離した2つのCsSTOP1相同遺伝子は発現部位や誘導パターンが異なることから,Al耐性に関わる遺伝子発現を制御する役割を担うことが示唆された.
次に,CsSTOP1とCsSTOP2について,遺伝子機能を評価するためのシロイヌナズナSTOP1遺伝子破壊株への組換え植物体の作製を行った.現在は固定系統の選抜を行っており,それぞれについてT2世代の組換え植物体の種子を得ている.予備的な試験ではあるが,CsSTOP1-compラインのT1世代を用いた表現型解析を行ったところ,低pHストレスに対する根伸長の回復は確認できたが,Alに対する根伸長の回復は見られなかったため,T2世代を用いた詳細な解析が今後は必要である.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

転写量解析のためのprimer設計,機能解析のためのシロイヌナズナ組換え体の作製などはほぼ完成した.固定系統の選抜も順調に進んでおり,以後の解析に使用するための実験種子の増殖を行っている.
cDNAサブトラクションによるAl誘導遺伝子の探索についてはあまり進展していないが,他研究機関とのパーソナルコミュニケーションにより,以前のものよりも信頼性の高い高密度カスタムアレイの利用が可能であるため,問題ないと判断した.

Strategy for Future Research Activity

平成24年度に得られた結果を基に,CsSTOP1相同遺伝子組換え体の機能解析および耐性評価を中心に実施し,トランスクリプトーム解析などの比較ゲノム解析を行う.まず,作製したT2世代のCsSTOP1とCsSTOP2相同遺伝子の相補組換え体について,詳細な表現型解析を行う.また,生育が回復した組換え体系統を用いたマイクロアレイ解析を実施し,チャの遺伝子発現解析データとシロイヌナズナのデータとを比較することによりシグナル伝達経路の解明を目指す.
マイクロアレイの結果などから得られた有用な遺伝子についての解析を行うと共に,チャのカスタムアレイチップを用いたマイクロアレイ解析を行い,Al誘導遺伝子について詳細な解析を行うと共に,遺伝子機能を調査するための組換え体作製 (遺伝子の過剰発現とRNAi法による発現抑制) を試みる.また,Agrobacterium rhizogenesを用いたチャ毛状根への遺伝子組換え実験系の構築をも試みる.

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

平成25年度は主にトランスクリプトーム解析を中心に行う.そのため,シロイヌナズナのマイクロアレイチップとチャのカスタムアレイチップを数枚ずつ購入する.また,マイクロアレイ解析のためのラベリングキットやハイブリダイゼーション用の試薬類,データ解析のためのソフトウェアをあわせて購入する.その他にも,個々の遺伝子発現を解析するための分子生物学用の試薬類を購入する.

  • Research Products

    (1 results)

All 2012

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] 相補組換えシロイヌナズナを用いたSTOP1の機能解析2012

    • Author(s)
      大山慶直,小林佑理子,井内聖,小林正智,一家崇志,小山博之
    • Organizer
      日本土壌肥料学会
    • Place of Presentation
      鳥取大学(鳥取県)
    • Year and Date
      20120904-20120906

URL: 

Published: 2014-07-24  

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