2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
24780061
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Research Institution | Toyo University |
Principal Investigator |
梅原 三貴久 東洋大学, 生命科学部, 准教授 (30469895)
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Keywords | ストリゴラクトン / 窒素欠乏 / イネ / マイクロアレイ / 質量分析 |
Research Abstract |
1 ストリゴラクトン(SL)以外の植物ホルモン含量の変動 植物の枝分かれは、SL以外にオーキシンやサイトカイニンなどの植物ホルモンの影響を受ける。特に、サイトカイニンは窒素施肥の影響を強く受け、窒素栄養が増えると内生サイトカイニン含量が増加する。そこで、平成24年度に行った実験と同じ栽培条件で、葉、基部(頂芽を含む)、根のLC-MS/MSを用いてオーキシンとサイトカイニンの定量分析を行うことを試みた。本学にABSciex社の3200Q-TRAPを用いて分析した結果、イネのSL変異体ではオーキシン含量が高く、窒素欠乏条件下のイネではサイトカイニン含量が著しく低下していた。 2 マイクロアレイによる窒素濃度の変化に応答する遺伝子群の網羅的解析 窒素欠乏で栽培したイネと窒素を施肥したイネの根における遺伝子発現をマイクロアレイを用いて網羅的に調査した。窒素欠乏で発現量が高く、窒素施肥で発現量が低下する遺伝子を探索した。すでに、リン酸欠乏に応答して発現量が増加する遺伝子を調査しており、リン酸欠乏と窒素欠乏と両方に応答し、fold changeが2倍以上の差を示した遺伝子をさらに絞り込んだ。その結果、179個の遺伝子が該当した。その中に含まれるチトクロムP450と2oxoglutalte依存的酸化酵素について注目し,次の項目3の実験を行った。 3 新しい生合成遺伝子の探索 マイクロアレイで絞り込んだ遺伝子が欠損した変異体をミュータントパネルTos17で探索してそれらを入手し、分げつの数について評価を行ったが、分げつ数が過剰な系統は認められなかった。ABRCからのT-DNA挿入系統についてはまだ評価が終わっていないため、今後調査を進めていく。
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